10月31日、ABB FIAフォーミュラE世界選手権は、シーズン11のプレシーズンテストの開催予定地としていたスペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットが豪雨に見舞われたことを受け、11月4日(月)から7日(木)にかけて予定していたテストを中止することを発表した。
スペイン・バレンシアのリカルド・トルモ・サーキットは、29日に周辺地域を襲った低気圧による豪雨により近くの川岸が決壊したため、サーキットへの主要アクセス道路が損傷してしまった。
フォーミュラEは、テスト前の予防措置としてサーキットに滞在していたスタッフ4名による調査結果として、徒歩での出入りは可能なものの、ガレージと貨物の使用状況および代替アクセスルートについて調査中であると発表。
さらにその後、地元当局やFIA国際自動車連盟、リカルド・トルモ・サーキットと協議した結果、予定していたプレシーズンテストの中止を決定した。
発表によると、ロジスティックス的には実施の可能性も残されていたようだが、テストによる多人数の流入によって混乱を招く事態や、復興のために貴重なリソースを無駄にすることを避けるためにも中止が決断されたとのことだ。
新しいGEN3 Evoカーの安全性の確認としても重要視される代替テストの場としては、これまでMotoGPの燃料テストやETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップの開催地となっていたスペイン・マドリードのハラマ・サーキットが選出。11月5日(火)から8日(金)にかけて、女性ドライバー向けセッションを含むテストプログラムを実施する予定であるという。
イベントの完全なスケジュールについては、この期間内にテスト業務をマドリードに移すことが可能かどうかを決定するロジスティクスと運用上の課題を検討しながら、後日確定される。