TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は10月31日、TGR WRCチャレンジプログラム4期生の選考において、最終選考に進むファイナリスト6名が決定したと発表した。
TGR WRCチャレンジプログラムは、WRC世界ラリー選手権で活躍できる日本人若手ドライバーの発掘・育成を目的に行われているもので、現在は2期生である山本雄紀と小暮ひかる、3期生の後藤正太郎と松下拓未が北欧のフィンランドで武者修行を行っている。すでに育成プログラムを卒業した第1期生は日本人WRCドライバーとして活躍中の勝田貴元だ。
彼らに続く4期生のセレクションには上限の100名に達する応募が集まった。ここから10月22〜24日に富士スピードウェイで行われた一次選考で21名に絞られ、翌25日に同地で実施された二次選考を経てファイナリストが決定している。
12月上旬から中旬にかけて、ラリーの本場でありWRCを戦うTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)の本拠があるフィンランドでの最終選考に臨むのは、浅野翔己、浅野翔己、尾形莉欧、柳杭田貫太、米林慶晃、ジール・ジョーンズの計6名。
尾形(23歳)と米林(17歳)は3期生セレクションのファイナリストで、稲葉(21歳)と柳杭田(24歳)は今季2024年よりJRC全日本ラリー選手権内に新設されたMCCモリゾウチャレンジカップを戦った。浅野(22歳)は大学自動車部で腕を磨き、日本人の母親を持つジョーンズ(19歳)はニュージーランドでのラリー活動を経て、夢へと近づく切符を手にしている。
なおフィンランドでは、この6名にMCCで初代王者となった山田啓介(30歳)が合流予定だ。計7名での最終選考はフィジカルテストや5日間にわたる走行テストが行われ、これらのテストを通して来季2025年からTGR WRCチャレンジプログラム4期生として活動する育成ドライバーが決定することとなる。
■ミッコ・ヒルボネン(チーフインストラクター)
「今年は昨年以上の応募があり、チャレンジプログラムが日本で広まり、人気が高まっていることをとても嬉しく思っている。カート、ジムカーナ、ダートトライアルなど、候補者のバックグラウンドはさまざまで、中にはモータースポーツの経験がなくても応募してくれた候補者もいた」
「ひとりひとりが自分の力に挑戦してくれたことは、彼ら全員にとって素晴らしい機会になったと思う。今年も良いドライバーがたくさんいて、良いセレクションになった」
「そんな中でも、フィンランドの最終選考に参加するメンバーの決定については自信を持っている。フィンランドで彼らがどんなパフォーマンスをしてくれるのか、非常に興味深い最終選考になりそうだ」