本田望結、体育会系思考で「何でも勝負ごとにしてしまう」 今のライバルは「『家政婦のミタ』時代の自分」

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2024年11月02日 09:10  クランクイン!

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本田望結  クランクイン! 写真:高野広美
 3歳から芸能活動を始めた本田望結。同時にフィギュアスケートも3歳から始めるなど、女優とフィギュアスケーターの活動を続けてきた。最新映画『カーリングの神様』(11月8日公開)では、カーリングに青春を捧げた主人公を好演しているが、自身を「体育会系気質」と語り「何でも勝負ごとにしてしまう癖がある」と笑う。今年6月に20歳を迎えた本田にとって、現在のライバルとは――胸の内に迫る。

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■フィギュアスケートをやっていたからこそ難しかったカーリング

 本田が主演を務める映画『カーリングの神様』は、風光明媚(めいび)な町、長野県御代田町を舞台に、伝統と歴史はあるものの、もはやポンコツと揶揄されるようなカーリングチーム“みよステラ”を立て直そうと奮闘する姿を描いた青春物語。本田は、チームリーダーでありスキップの清水香澄を演じる。


 本田と言えば、フィギュアスケーターでもあり、氷上はお手の物と思われるが「フィギュアスケートの靴はヒールが入っていて、つま先立ちなのですが、カーリングのシューズは平らなので全く違うんです」と苦笑い。

 フィギュアスケート靴での作法が染みついてしまっていたため、実際カーリングシューズで氷の上に立つと歩くことすらままならなかったという。しかし監督やスタッフからは「望結ちゃんはフィギュア経験者だから大丈夫でしょ」という期待が大きかったため「できないことがバレてしまったら恥ずかしい」というプレッシャーが大きくのしかかったのだとか。

 さらに本田は「プライドが邪魔してしまって」と笑うと「とにかくできないことを悟られないように、懸命に練習しました」と自主練をかなり行ったことを告白。本田と共にチームを結成する“みよステラ”のメンバーたちも、相当な練習を積んで撮影に臨み、撮影中も休憩時間にはカーリングの練習に励んだ。


 とにかくストイックにカーリングの練習に明け暮れた日々。撮影休暇の日でも、誰に言われるわけでもなく、みな朝1〜2時間練習をしていた。本田は「本当に撮影エピソードが思い浮かばないぐらい。ほぼお出かけなどもしていませんでした」とカーリングに奮闘する日々だったという撮影を振り返る。

 まさに体育会系のノリだが、本田はそういう感覚が「全然嫌いじゃない」と笑う。その理由を聞くと、本田自身「なんでも勝負ごとに変えてしまう癖があるんです」と回答。「例えばご飯を食べるとかでも、勝手に『私の方が食べるのが早かった!』って心の中で相手と競争してしまう。どこかに遊びに行ったときも、誰よりも早く行きたいと思ってしまう。本当に何でも競争を作り出してしまいます(笑)」。

 フィギュアスケートは点数で勝敗が決まるが、俳優業には明確な判断基準があるわけではない。なんでも「勝負ごと」に変えてしまう本田にとって、どうやって俳優業のモチベーションを保っているのだろうか――。

 本田は「確かにそうなんですよね」と笑うと「いつになったら、どうやったら認めてもらえるんだろう……というモヤモヤはあります」と胸の内を明かす。そのなかで「やっぱりライバルは子役時代の自分。例えば私は『家政婦のミタ』で多くの人に名前を知っていただけたので、そのときのThe子役・本田望結。あの時代の自分が今の自分を見て、少しでも『成長しているな』『頑張っている』と思ってくれるなら、自分で自分を認められるのかもしれません」と語った。


■20歳の誕生日は父母を独り占めで乾杯!


 本作では、うまくいかないことに直面する際、どうやってリカバリーしていくのかも丁寧に描かれている。

 「やっぱり自分のために頑張るには限界があるのは分かっています。この映画もそうですが、誰かのために頑張るとさらなるパワーが出ます。私にとってそんな存在はやっぱり家族です。フィギュアもお芝居も、日常の些細なことでも、家族のために頑張ろうと思えば力が湧いてきます」。

 父母、5人のきょうだいは本田にとっての活力だという。「小さいときは、私の性分というか、着替え1つでも負けられない!なんて思っていました(笑)。でも今は本当に信頼できる存在であり、家族だけは何をしても大丈夫と感じられる特別な関係性です」。

 そんな本田は、今年6月に20歳を迎えた。以前の取材では「20歳を迎えたときは、両親と乾杯したい」と話していたが、「誕生日会みたいな形で、両親と私の3人で過ごすことができました」と明かした。

 父母と本田の3人で、一口ずついろいろなお酒を飲んだというと「ずっと私の20歳を待っていてくれたので、すごく楽しい時間を過ごしました。とてもいいお酒でした」と満足そうな表情を浮かべる。20歳になってから少し時間が過ぎたが「まだ酔うぐらい飲んだことがないんです。一度でいいから記憶をなくすぐらい飲んでみたい。そうしたら大人の仲間入りができたと言えるのかも」と語ってくれた。


 20年間、常にチャレンジしてきたという本田。「やっぱり『家政婦のミタ』のオーディションにチャレンジしたことは大きかったです」と振り返り、「それまでオーディションは何百回も落ちてきたと思います。それでも『やってみよう』と思えたから、あの作品に出会えました」とターニングポイントになったと明かす。

 そこから続いている現在。「やっぱりチャレンジ精神だけは忘れないように。守りに入らないように、これからも過ごしていきたい」と今後の目標を語ると、「『カーリングの神様』という映画は、チャレンジすることの大切さが描かれています。やる気をもらえて、モチベーションが上がる作品です」と映画をアピールした。(取材・文:磯部正和 写真:高野広美)

 映画『カーリングの神様』は、11月8日より全国公開。
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