ニール・ジャニは、バーレーンで開催されているWEC世界耐久選手権の最終戦で、プロトン・コンペティションの99号車ポルシェ963を予選4番手につけたことで「自分の主張を証明できた」と感じていると語る。これはジャニにとって、今シーズン初の予選出走だった。
ジュリアン・アンドラウアー、ハリー・ティンクネルとともにプロトン99号車からエントリーするこのスイス人のベテランは、11月1日のハイパーポール・セッションで1分47秒234のラップを刻んでグリッド2列目に並び、ポルシェドライバーの中で最速となった。
対照的に、ペンスキー・ポルシェ・モータースポーツの2台のワークスカーは、ケビン・エストーレとマット・キャンベルの手によって、それぞれ6番手と7番手に留まった。
■“ごぼう抜き”見せたスパ以来の好レースに期待
ジャニは自身のパフォーマンスを振り返り、ポールポジションを獲得したトヨタのブレンドン・ハートレーからコンマ5秒差でハイパーポールを終えられたことに、満足感を示した。とりわけ、2024年シーズンを通してニュータイヤと燃料が軽い状態の経験がほとんどなかったことを考えると、なおさらだ。
「今年初めての予選だった」と40歳のジャニは語った。
「今年初めて少ない燃料で走ったのは(予選前日の)FP2だったんだ! そんな感じでの準備だったので、4番手に入れてめちゃくちゃ嬉しいよ」
「(一次)予選では、経験がないのでグリップなどすべてを判断するのが難しかった。今週末、ニュータイヤを履くのはそれが2回目だったからね。でもハイパーポールではいい感じだったので、この結果を実現できた」
「自分の主張を証明できたと思うので、とてもうれしい。僕にはもう無理だと言う人もいたが、それは現実というよりも政治的なものだと、今日証明できたと思う」
「だから僕は、二重の意味で嬉しいんだ。一方では、チームにとって他のポルシェよりも上位にいられたことは素晴らしい結果だ。だけど、僕個人にとっても、今年最初の予選で自分の主張を証明できたことは大きいよ」
プロトンが予選でジャニを起用した理由を尋ねられたジャニは、「僕がそう頼んだからだ!」と答えている。
「ジュリアンは(2025年にポルシェのファクトリーチームに)昇格したが、それは狙いどおりだった。彼がファクトリーカーに乗るべきだと分かっていたので、僕もハリーも誰が予選を担当するかで争うことはなかった。そして、ジュリアンはいい仕事をした」
「今回は、僕から挑戦したいと言ったので、正直言ってとても満足している」
プロトンは、5月のスパ6時間レースでは数々のオーバーテイクで“主役”を演じたが、以降はインパクトを残すのに苦労してきた。スパでは、アンドラウアーとジャニがレースの大半で本格的な優勝争いに加わり、5位というチーム最高の成績を収めていた。
ジャニは、バーレーンのプラクティスでの99号車のパフォーマンスに基づいて、彼とチームメイトが浮き沈みの激しかったシーズンを好結果で終えられることを期待している。
「予選では良いクルマだったと思うが、僕は準備などのすべてにおいて、それに集中してきた」と彼は語った。
「だけどジュリアンは(木曜日に)良いロングランをし、ハリーもそうだった。レースではまた別のゲームになると思うけどね。8時間では、多くのことがうまくいかなければならない。過去数レースで生じた小さなミスをなくすことができれば、できると確信しているよ」
「僕らは1年を通してラインアップを維持してきたが、いつもちょっとした問題があっただけだ。スパでやったように、これを上位での良い戦いに変えられることを本当に願っている」