出生前の睡眠による影響
10月29日、デンバー大学などアメリカの研究チームは、「eBioMedicine」にて、妊娠中・出生前の睡眠は、母親ならびに子供の健康に影響を与えると発表した。
妊娠中の母親は、慢性的に睡眠が不足しがちである。しかしながら、今回、妊娠中の母親が睡眠不足である場合、胎児脳の発達に悪影響を及ぼし、乳幼児期の否定的な情緒性や不安行動につながることが判明した。
妊娠中の睡眠、胎児脳の発達、乳児期の心理的発達における関係性
研究チームは、母子116組(うち女児53%)を対象に、妊娠中の睡眠の質が胎児脳の発達や乳児期の心理的発達に対して与える影響について検証した。
なお、妊娠中の睡眠の質(妊娠 16、29、35 週)をピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)に基づき評価した。また、胎児脳の発達は拡散強調MRIにて測定し、乳児期の否定的感情は生後6ヶ月の行動観察を通じて分析した。
調査結果より、妊娠中の睡眠の質、子供の脳発達、乳児期の心理的発達において関連性が認められた。妊娠中の睡眠が不足するほど子供の脳における鉤状束(大脳にある連合繊維)の異方性拡散(ある方向に特異的に拡散している状態)が増し、乳児期の否定的な行動につながるという。
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(画像はeBioMedicineより)
eBioMedicine
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