取材・文:瑞姫 撮影:三浦晃一 編集:錦織絵梨奈/マイナビウーマン編集部 ヘアメイク:Hair&Make 寺本 剛(JYUNESU)、 Hair&Make TAKESHI TERAMOTO(JYUNESU) スタイリスト: 吉田ケイスケ
政治、経済、芸能、裏社会にいたるまであらゆる情報に精通し、社会を裏で操る謎の情報屋“インフォーマ”・木原慶次郎(桐谷健太)と、ペンで権力に立ち向かうという信念を持つ週刊タイムズ記者・三島寛治(佐野玲於)。異色のコンビが、警察・ヤクザ・裏社会の面々を巻き込みながら、事件の裏に蠢く“巨悪”を暴く「INFORMA」の新シリーズ『インフォーマ -闇を生きる獣たち-』がABEMAオリジナルドラマに登場します。
今回の舞台はタイ・バンコク。世間を騒がせている〈闇バイト殺人事件〉をきっかけに、木原と三島が日本とタイの2国に跨る、壮大な情報戦に巻き込まれていくというストーリーです。
今回は1カ月半にも渡るタイでの撮影を経た佐野さんにインタビュー。新シリーズならではの魅力の他、タイでの撮影期間、生活する中で改めて感じたという日本との違い、そこで生まれた新たな価値観。作中の三島のように“頑張ろうとするのに上手くいかない”時の乗り越え方などについて聞きました。
|
|
■佐野玲於演じる三島は“真逆のキャラクター”
――『インフォーマ』のシーズン2にあたる『INFORMA -闇を生きる獣たち-』の制作決定と聞いた時はどう思いましたか?
やると決まっていたわけではないんですが、製作陣や出演者の中で「やりたいよね、やるでしょ」っていうどこからかくる自信があって、ドラマが終わった後もちょこちょこ集まったりしていたんです。実際に企画・プロデュースの藤井道人さんが動いてくれていたので、ある日「決まりました! 次、ABEMAで!」って言われて。
その後に、(桐谷)健太さんから「祭りが始まるな」と電話がきたんですけど、「東南アジアで撮影ってどのぐらい帰ってこないんだろうな?」とか、それから30分ぐらい妄想電話をしてましたね(笑)。それくらい、ワクワクしていました。
――楽しそうです(笑)。ちなみに、今シーズンで初めて『インフォーマ』を見る人に向けて、佐野さん演じる三島はどのような人物か教えてください。また、ご自身との共通点はありますか?
|
|
記者としてくすぶっていたけど、木原と出会ってなかなか目の当たりにできない光景を目の前にしながら真実に迫るキャラクターが三島なんですけど、三島は見る人にとってのPOV(あるあるシュチュエーション)的な存在であり、『インフォーマ』は三島の成長物語でもあるんですよね。
――たしかに、共感するというか、“こういう人いるよね”ってキャラクターですよね。
三島はキャラクターとしては木原が言うように“ポンコツ”で、抜けてる。たとえば映画を見てるとゾンビから逃げていてピンチの時にコケちゃうようなキャラクターっているじゃないですか。そういう「ここでコケるなよ!」って、見ていてツッコミたくなるような部分を持っているのも三島だと思うので、演じる上でそういうところは意識しましたね。
――では、佐野さんと三島は共通点があるというより真逆のキャラクターでしょうか。
僕も僕で抜けてるとこはあるんですけど、三島みたいなところはないと思う(笑)! 僕はどちらかというと普段は三島にイラッとしてるタイプの木原側の人間です。だからこそ、三島を演じるのがおもしろいんですよ。イラっとするポイントが分かるので、三島の役をやれているのかなとは思います。
|
|
■1カ月半の海外撮影での心境の変化
――今回は東南アジア・タイでの撮影になりましたね。
お話を聞いたのが1年ちょっと前だったんですけど、最初に「来年3カ月くらいスケジュール空けられる?」とは確認されていたんです。ちょうど、自分のグループが2024年上半期は個人活動というか、個人で初めて時間を作る期間でした。海外にソロでDJのツアーに行くメンバーがいたり、留学するメンバーがいたりしたので、僕も留学しようと思っていて。なので、留学先がアメリカからタイになったぐらいの気持ちですね。
――留学を考えていたのはなぜですか?
10年以上、高校一年生の頃からエンタメの世界にいて仕事をしてきたので、20代もラストスパートになってきた今、海外も好きだったので、一人で異国の地で生活をしてみるのもインスピレーションにもなるかなと。語学ももっと上達したかったし、環境を変えてみるっていうのはすごく重要かなと思ったんです。
――実際にタイに行ってみてどうでしたか?
1カ月以上海外に滞在するのは初めてでしたし、40〜50人の日本人クルーと共にタイに行ったので、遠征気分になりました。タイはエネルギーと活気を感じる国で、新しい生活ではあったんですけど楽しく過ごすことができましたし、タイ料理も大好きになりました。
――それは何よりです。何か感じたことはありますか?
タイの人たちの肩の力が抜けた感じというか、楽しんでいる感じは日本人も見習わないといけないのかなとは思いましたね。自分のいる日本という国は便利だけど、結構忙しくて頭が回ってなかったんだなと。
早く帰りたくなるんじゃないかなっていう心配はあったんですけど、もうちょい(タイに)居れたなと。多分、40〜50人ぐらいで行った中で僕が一番楽しんでたかなってくらい好きな国になりました。
――異国の地で新しく得たご自身の学びや、成長みたいなものがあれば教えてください。
国を跨いで生活すると、文化の違いとか、経済の流れとかも活気に出る。東南アジアってすごく伸びてきてるじゃないですか。日本と違ってタイは人口の半分以上Z世代で若い人も多いし、貧富の差もあるけど、やっぱり楽しくやってるし活気もある。
俺は東京も日本も大好きだけど、東京とタイの働く人の顔つきって全然違う。経済や法律、いろんなことが活気に影響してるからおもしろいなって思ったし、このバイブスを持って帰らないとなとは思いましたね。
まずは自分の周りから、自分の環境から、そういう空気を持ち帰ることが輪を広げていったり、楽しいことを起こすことに繋がるのかなと。
■頑張っているのに上手くいかない時は?
――作中で三島は頑張ろうとするのに上手くいかない時期を経験していますが、佐野さんにもそういった葛藤の時期はありましたか? また、そういった時の乗り越え方があれば教えてください。
全然ありますよ。でも、全てが悪循環になって上手くいかず“苦しい”と捉えていた時期もあれば、それがありながらも“楽しい”と捉えられる時期もあるので、壁にぶち当たって“頑張ろうとするのに上手くいかない時期”にも何種類かあると思うんです。
――なるほど。
乗り越え方でいうと、壁にぶち当たっていても絶対どこかで楽しい思いをしている時があると思うので、それを思い出してみることって、自分も仕事をしていてすごく大事だなって思っていて。
その時の自分のエネルギーとかバイブスってどんな感じだったっけなって考えてみると、どんどんいろいろな細かい情報が気にならなくなってくるんじゃないかなと思います。すっきり考えるようになれる。
――視点や考え方を変えるってことでしょうか。
「壁にぶち当たってる=上手くいっていない=自分は幸せじゃない」って全部紐付けちゃう場合もあるじゃないすか。それって何も楽しくないし、焦るだけ。だから、壁にぶち当たった時はどこかに抜きどころを作らないといけないのかなって思うんです。
物理的な壁を想像して、その壁をどうやって乗り越えるのかを考えて見ると、工事現場にあるようなリフトで越えられたら最高だし、梯子でのぼったら、ちょっと体力が必要で大変だけど乗り越えられないことはないって分かる。
壁にぶち当たってしまった時に、どうしようもないって思うとつらいし、苦しいと思うので、“壁を乗り越えるためにはどういう方法があるか”を考えるためには、冷静にならないといけないですよね。
――たしかに素手で登ろうとすると“もう無理だ”って絶望してしまうかもしれないけど、道具を使っていいとなると希望が見えてきますね。
素手で登ることも大事だし、素手で登ることを楽しめるんだったらそれでも良いと思うんですけど、そうじゃない時は、別の方法を考えても良いって感じですね。選択肢って本当に無限にある。その方法しか無いと思うとストレスになっちゃうんで。
■ありふれた情報の多面性
――では最後に改めてマイナビウーマン読者に向けて、今作の見どころとコメントをお願いします。
『インフォーマ』を知っている人はもちろん、ここから見始めても全然楽しめる作品になっています。今回はエキサイティングな部分とサスペンスな部分があって、よりエンタテインメント性が深まった作品になっていますし、キャストも豪華で、国を跨いでいる分、本当にすごく壮大な作品になってます。1話1話ジェットコースターのように展開があるので、それをヒヤヒヤ、ワクワクした気持ちで楽しんでもらえたら。
あと、この作品の持つメッセージとしては、この情報社会における、あり溢れている“情報”は一面的ではないということ。やっぱり多面的でいろんな角度があるので、一面的には何も判断できない……そういう裏テーマみたいなものが作品で描かれているので、そこも見ていただけたらなと思います。
インフォーマ -闇を生きる獣たち-
政治、経済、芸能、裏社会にいたるまであらゆる情報に精通し、社会を裏で操る謎の情報屋“インフォーマ”・木原慶次郎(桐谷健太)。ペンで権力に立ち向かうという信念を持つ週刊タイムズ記者・三島寛治(佐野玲於)。この異色コンビが、警察・ヤクザ・裏社会の面々を巻き込みながら、事件の裏に蠢く“巨悪”を暴く! 「インフォーマ」新シリーズがABEMAオリジナルドラマに登場!!
今回の舞台はタイ・バンコク。世間を騒がせている〈闇バイト殺人事件〉をきっかけに、木原と三島が日本とタイの2国に跨る、壮大な情報戦に巻き込まれていくーー。
衝撃のストーリーと大迫力の映像、驚きの豪華キャストが織りなす、興奮のクライム・アクション・サスペンスが今、幕を開ける!
配信ページ:https://abema.tv/video/title/90-2007 予告はこちらから:https://youtu.be/kHEBTaFcJNQ?si=VpNRaBQclg-CAiOc
元の記事はこちら