【写真】池松壮亮、コロナ禍に出会った原作に惹かれ石井裕也監督に映画化直訴「これは私たち自身の問題」
本作は、『月』『舟を編む』の石井裕也監督が、平野啓一郎の同名長編小説を映画化したヒューマンミステリー。池松を主演に迎え、三吉彩花、水上恒司、仲野太賀、田中泯、綾野剛、妻夫木聡、田中裕子らが集結する。
“リアル”と“リアルでないもの”の境界が曖昧になった少し先の将来。幸せそうに見えた母・秋子がなぜ自ら死を望んだのか…母親の本心を探るため、主人公の青年・石川朔也は不安を抱えながらも、AIに生前の母の情報を集約させ人格を形成するVF(ヴァーチャル・フィギュア)を利用し、仮想空間上に母を蘇らせる選択をする―。
公開を迎え、「エンドロールを見てびっくり!」「え? どこに出ていたの?」「全然気が付かなかった!」とSNS上をにぎわせているのが、エンドロールに役名が伏せられた状態で登場する窪田正孝の名前。このたび、窪田が、著しく進化したテクノロジーが世界中を席巻していることを象徴するAI役を務めていることが発表された。劇中では、時代の変化にさまよう朔也(池松)に新たな時代の無慈悲な一面を感情ゼロで突きつけ、“悪気なく”を追い詰めてしまう。
窪田が演じていたのは、本作の大きなテーマの一つとして描かれているAIの声。池松演じる主人公の朔也が就く、遠隔で操作する依頼者に体を丸ごと貸し出し、指示通りに動く仕事“リアル・アバター”。自身のカメラ付きゴーグルと依頼者のヘッドセットをつなぎ擬似体験を届けることで、依頼主はアバターの行動を自身のことのように体験できる。そのリアル・アバターたちを管理しているのが、人間ではなくAIなのだ。劇中で窪田演じるAIは、依頼主からの心無いひとことや評価を、“悪気なく”感情ゼロ、明るい一定のトーンで朔也に突きつけ、一方的に追い詰めていく。
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映画『本心』は公開中。