橋本愛、中川大志が初共演する、矢崎仁司監督5年ぶりの新作『早乙女カナコの場合は』の公開が決定した。
大学進学と同時に友達と2人暮らしを始めた早乙女カナコ。入学式で演劇サークルで脚本家を目指す長津田と出会い、そのまま付き合うことに。就活を終え、念願の大手出版社に就職が決まるが、このところ口げんかが絶えない。サークルの1年生との浮気疑惑さえある。
そんなとき、カナコは内定先の先輩・吉沢から告白される。大学入学から10年。それぞれが抱える葛藤、迷い、そして2人の恋の行方は――。
本作は、柚木麻子が2012年に上梓した小説「早稲女、女、男」の映画化作品。男勝りで過剰な自意識ゆえに素直に甘えることができず、本当は誰よりも純粋で不器用な主人公・早乙女カナコと、演劇サークルの先輩・長津田の10年に渡る恋愛模様を中心に、彼女たちと周囲の人々が右往左往しながらも、各々が自分を見つめ直していく姿を描いた恋愛奮闘記。
早乙女カナコを演じる主演の橋本は、「男とか、女とか、そのグラデーションとか、自意識、愚かさ、狡猾さとか、そんなものがわっと湧き上がってきて、葛藤して、ぐちゃぐちゃになって。でもそれこそがオリジナルで、そして何でもない自分自身なのだと、そんなふうに思ったんです。全然大人になんてなってなかった!」と本作を通して気づかされた思いを明かす。
カナコと付かず離れずの関係を続けているうだつが上がらない脚本家志望の長津田役・中川は、「長津田というキャラクターを知れば知るほど人間の奥深さが出てきて、とてもチャーミングです。この役は僕にとってまた新たな挑戦でもありました」と役柄について触れ、「映画の中で流れていく時間、変化していく季節が、苦しくも心地よかったです」と撮影をふり返った。
また、恋愛中のカナコと長津田の姿が切り取られた、写真家・柴崎まどか撮り下ろし場面写真も公開。スチールは、大学でカナコと長津田が手を取り合ってダンスをするシーンや、家で2人だけのお祝いをするシーン、そして各々のワンショットとなっている。
『早乙女カナコの場合は』は2025年3月、新宿ピカデリーほか全国にて公開予定。
(シネマカフェ編集部)