映画『早乙女カナコの場合は』が2025年3月に公開される。
原作は柚木麻子の小説『早稲女、女、男』。純粋で不器用な主人公・早乙女カナコと演劇サークルの先輩・長津田の10年に渡る恋愛模様を中心に、彼女たちと周囲の人々が右往左往しながらも自分を見つめ直していく姿を描く。メガホンを取ったのは『三月のライオン』『さくら』などの矢崎仁司監督。
早乙女カナコ役に主演の橋本愛、カナコと付かず離れずの関係を続けている脚本家志望の長津田役に中川大志がキャスティング。今回の発表とあわせて柴崎まどかが撮り下ろした場面写真が公開された。
(C)2015 柚木麻子/祥伝社 (C)2024「早乙女カナコの場合は」製作委員会
(C)2015 柚木麻子/祥伝社 (C)2024「早乙女カナコの場合は」製作委員会
(C)2015 柚木麻子/祥伝社 (C)2024「早乙女カナコの場合は」製作委員会
【橋本愛のコメント】
大学に通えなかった自分にとって、この作品はあらかじめ失われた青春を取り戻すかのような……というほど甘酸っぱい話でもないのですが、全く知らない世界を手探りで途方もなく歩く感覚、でした。
男とか、女とか、そのグラデーションとか、自意識、愚かさ、狡猾さとか、そんなものがわっと湧き上がってきて、葛藤して、ぐちゃぐちゃになって。でもそれこそがオリジナルで、そして何でもない自分自身なのだと、そんなふうに思ったんです。全然大人になんてなってなかった!
【中川大志のコメント】
長津田というキャラクターを知れば知るほど人間の奥深さが出てきて、とてもチャーミングです。この役は僕にとってまた新たな挑戦でもありました。映画の中で流れていく時間、変化していく季節が、苦しくも心地よかったです。
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物語より、光景の積み重ねこそが、観る人の心に触れると信じて映画を作り続けてきました。素晴らしいスタッフとの出会いで光景が映し撮れたと思います。ぼんやりした不安の世界をサバイブする彼、彼女たちに会いに来てください。きっと元気になれる。見えない鎖を解き放つ作品になると嬉しいです。
【柚木麻子のコメント】
あまりにも美しい愛についての映画で自分の原作かどうか、疑ってしまった。