「正直、まったく反省していないなと、脱力感に襲われました」
そう語るのはフジテレビの関係者。
「いま話題が集まっている兵庫県の斎藤元彦県知事とPR会社の女性社長の件ですが、『Live News イット!』による女性社長宅への取材に対して、批判の声が上がっているのです。
番組内では、スタッフが社長宅のインターホンを押す映像なども流されたのですが、『(社長の)子供も住んでいるのに』『犯罪者でもないのに、そこまでやるのか』『本当に懲りないテレビ局ですね』といったものでした。
社長が何らかの証言をしたならともかく、“自宅に行ってインターホンを押しただけ”という映像にニュース価値はありません。『イット!』は、大谷翔平選手が購入した新居について詳細に報じ、さらに近隣住民をインタビューしたことで大谷選手の怒りを買いました。それだけに『またフジテレビなのか』と思った視聴者も多かったのでしょう」(前出・フジテレビ関係者)
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11月29日のフジテレビの定例会見で、こうした批判について報道担当の小林毅専務はこう語った。
「取材を尽くすというのは、一つの我々のやり方、長年やってきた方法でございますので、そのことがいいか悪いかという判断について、いろいろなご意見が出ているということは、受け止めていくしかないと思います」
だが前出のフジテレビ関係者によれば、報道局制作の番組『イット!』が度々炎上するのは偶然ではなく、フジテレビ内の構造的な問題があるという。
「“やらかし”も多いため、最近の『イット!』は“左遷先”というイメージがついてしまっているのです。伝統的にフジテレビでは、『バラエティ制作局』や『ドラマ制作局』が花形とされていました。ただ、そこに配属された社員でも、成果を出せなかったり、ミスが多かったりすると他局に異動になります。
実際、そういった部署での“脅し文句”に『お前、やる気がないなら(報道局の)「イット!」にとばすぞ』というものまであるのです」
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もちろん希望して報道局に配属された社員もいるが……。
「そういった社員は士気も高いのですが、移動組はどうしてもテンションが落ちています。それだけに取材が雑だったり、ミスがあったりするようです。そういった人材がどんどん増えているため、問題が頻発しているのでしょう。つまり大谷選手を激怒させた原因は、報道を軽視しているフジテレビの社風にもあるといえます」
社員たちもこの事態を憂慮しており、改革を望んでいるという。
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