2024年F1カタールGP決勝で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、シーズン9勝目を挙げた。セルジオ・ペレスはリタイアに終わった。
フェルスタッペンは、予選最速タイムを記録したものの、Q3のクールダウンラップ中に、規定より遅いペースで走行し、それが不必要な行為だったと判断されて、1グリッド降格ペナルティを受け、決勝は2番グリッドからスタートすることになった。
偶数グリッドについたフェルスタッペンだが、スタート直後、ターン1でポールシッターのジョージ・ラッセル(メルセデス)をかわしてトップに立った。その後、3度セーフティカーが出動し、ペナルティが多く出たことで、レースは混乱した展開になったが、フェルスタッペンは全57周をリードして優勝を飾った。
ペレスは9番グリッドから序盤は7番手を走行。セーフティカー先導時に5番手に位置していたが、セーフティカーが戻る直前にスピンを喫した。チームは、「ペレスはパワーを失ったようで、突然、最終コーナーでスピンした。彼はRB20をランオフエリアに停めて、リタイアすることとなった」と説明している。
なお、スピン直後、他のマシンが走行するなか、ペレスがコースを横切る動きをしたことが審議対象になった。しかし、ペレスは90度スピンを試みたものの、その過程でクラッチが故障し、その結果としてマシンがコースを横切ってしまったと説明。危険な動きはクラッチの故障によるものとみなされ、ペレスにペナルティは科されなかった。
■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
決勝=1位(57周/57周)
2番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
レース全体を通して、とても楽しめた。特に序盤はランド(・ノリス/マクラーレン)と激しくプッシュし合い、楽しかった。
2番グリッドからスタートした後、ターン1でトップに立ち、タイヤを正しいウインドウに入れ、最大限のパフォーマンスを発揮した。マシンの感触はかなり良くなり、今日はとても楽しかった。ドライコンディションで勝てたのも良かったよ。数レースぶりだからね。
もちろん、退屈なレースではなかった。リスタートやセーフティカーに何度も対処しなければならなかったんだ。それを通して学習し、トップの位置を維持することができた。
カタールで勝てたことを誇りに思う。今週末、素晴らしいパフォーマンスを実現してくれたチームが誇らしい。ここは素晴らしいトラックで、僕にとってカレンダーのなかでもお気に入りのひとつだ。
アブダビではセットアップを完璧に仕上げて、素晴らしいレースでシーズンを締めくくりたい。
■セルジオ・ペレス(オラクル・レッドブル・レーシング)
決勝=リタイア(38周/57周)
9番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード
物事がうまくいきつつあり、5番手を走って、表彰台争いに加わっていた。タイヤを温めてリスタートの準備をしていたところ、ターン12の立ち上がりでスロットルを開けた時に、激しいオーバーデリバリーが起きた。タイヤが冷えていたため、コントロールできず、マシンを制御できずにドライブを失った。
こういう結末になってしまい、とても残念だ。今週末のパフォーマンスにはいくつか良い兆候があった。マシンから多くのことを学び、良い方向性を見出せたと思っている。
今シーズンは僕にとって素晴らしいものではなく、浮き沈みが多く、見直すべき点がある。僕たちはチームとして全員でこの状況に取り組んでおり、シーズンを軌道に戻そうとしている。アブダビでそれが実現し、強力な週末になることを願っている。