【大掃除】コンセントなど配線器具による火災事故に注意! チェックポイントをNITEが解説

1

2024年12月03日 08:50  マイナビニュース

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
製品評価技術基盤機構(NITE)は11月28日、年末の大掃除の時期に合わせ、配線器具の掃除やチェックポイントを呼び掛けた。


○配線器具の事故発生状況



年末が近づき、キッチン周りやリビングなど大掃除する人も多いかと思うが、配線器具の手入れは、普段意識することが少ないかもしれない。しかし、そんな配線器具での手入れ不足などによる事故が発生しているという。



NITEに通知があった製品事故情報では、2019年度から2023年度までの5年間に配線器具の事故は153件。近年は毎年度30件以上の事故が発生しており、高止まりの傾向がみられる。これはテレワークの普及によって、配線器具の使用が増えたことが関係しているものと推定される。


被害状況別の事故件数をみると、火災事故となっている件数が多く、特に周囲への拡大被害が多く発生している。


調査中の案件を除いた127件の製品事故について、原因別の事故発生件数をみると、「使い方や設置状況が関係するもの」の占める割合が大きく、日頃使用するうえで気を付ける必要があるとわかる。


「使い方や設置状況が関係するもの」に該当する46件について、事故事象別の被害状況をみると、ほこり、水分の付着や液体などの浸入が要因となっている事故が多く発生している。このような事故は、手入れをしていれば防ぐことができた可能性が高い事故といえる。


○電源プラグ及び電源タップは小まめに掃除し、水分がかからないようにする



このような事故を防ぐため、大掃除を行うこの機会に配線器具周りも掃除するとともに、使い方や設置状況などに問題がないかも改めて確認したい。



電源プラグはコンセントや電源タップとの間に隙間が生じないようにしっかりと差し込み、定期的に掃除してほこりを取り除くことが大切。電源プラグをコンセントや電源タップとの間に隙間がある状態で差したままにすると、隙間にほこりがたまって表面に水分が付着したり、水分が内部に浸入したりしてショートやトラッキング現象が生じるおそれがあるという。



また、観賞魚水槽などの水気の近くは、特に注意が必要だという。配線器具に水がかからないよう水槽と距離をとる、配線器具を水槽の下方ではなく上方に設置するなど、配置に留意する必要がある。

掃除の際は、必ずコンセントや電源タップから差込プラグを抜いて、"から拭き"でほこり等のよごれを取り除くよう推奨している。コンセントや電源タップの差込口にアルコールスプレー等の洗浄液が直接かかるとショートやトラッキング現象が生じるおそれがあるという。


○電源プラグが変形していないか確認する



電源プラグが変形した状態で使用すると、コンセントの刃受け金具と正常に接触せず、異常発熱や発火に至るおそれがある。テーブルタップを踏みつけてしまったり、コンセントから力任せに引き抜いてしまったりした際に電源プラグは変形するため、設置場所や抜き差しに注意を。電源プラグが変形した場合は使用を中止し、メーカーや販売店に相談するようにしたい。


○電源コードを引っ張る、机や椅子の脚で踏むなど、無理な力が加わった形跡を確認する



延長コードやテーブルタップの電源コードを折り曲げる、踏みつける、引っ張るといった、外部から電源コードに無理な力が加わる使い方をすると、電源コードの芯線が断線して、異常発熱や発火に至るおそれがある。机や椅子の脚などでコードを踏みつけたり、足に引っ掛けたりしないよう、配線は設置状況に注意し、電源プラグは電源コードではなくプラグ本体を持って抜き差しを。


○接続可能な最大消費電力を超えて使っていないか確認する



テーブルタップなどには接続可能な最大消費電力または定格電流(何アンペアまで接続できるか)が定められている。接続可能な最大消費電力や定格電流を超えると発熱を生じ、コンセント部の刃受け金具と電源プラグの栓刃の接触が緩い箇所で異常発熱したり、電源コードの絶縁被覆が破損してショートしたりして発火するなどの事故につながる。



電気製品を接続する際は、接続可能な最大消費電力や定格電流を超えないように注意を。接続可能な最大消費電力または定格電流は、テーブルタップ本体やパッケージに記載されている。



また、消費電力の大きな電気製品の中には、テーブルタップなどの使用を禁止しているものがある。事前に接続する電気製品の取扱説明書や本体表示を確認し、記載されている指示に従いたい。


また、コンセントにも定格がある。一般住宅の壁に設置してあるコンセントは二口のものが一般的だが、その場合、二口の合計で1500Wが接続可能な最大消費電力となっている。例えばコンセントの片方に1000W分の電気製品を接続した場合、もう片方には500Wまでしか接続できない。


○異常発熱や異臭など、異変を見つけたら直ちに使用を中止



「異常に熱くなる」「電源プラグの抜き差しが緩い」「コードを動かすと、接続している機器の電源がついたり消えたり挙動がおかしい」「焦げたにおいなどの異臭がする」など、異常がある場合は直ちに使用の中止を。



なお、配線器具にも寿命があり、劣化によって異常が生じ、事故に至る可能性もある。工業会や各メーカーから製品交換の目安などの情報も発信されているので、買い換えの参考にできる。(Yumi's life)

    ランキングライフスタイル

    前日のランキングへ

    ニュース設定