転職が成功するか失敗するか、やってみなければわからない。その見極めは難しいところだが、投稿を寄せた30代男性(年収500万円)は、転職して後悔しているという。
現在は地方自治体の職員として補助金関係の事務をしているが、転職前は国家公務員だった。
「国家公務員は転勤が多いので結婚をきっかけに転職を決意しました。地方公務員は転勤がなく、自宅から通える職場なのでそれは満足しています」
日本全国どこに行くか分からない国家公務員より、住む場所が変わらない職場を選んだのだ。では、何がそんなに後悔する要因なのだろう。(文:林加奈)
「組織に染まってしまえば楽ですが、もう他では通用しなくなります」
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男性は転職して気づいたことがあったという。
「日本の転職市場では、給与は基本的に下がるというのが普通なんだということです。同じ公務員とはいえ、職場の文化も仕事内容も違うのでなかなか(経験が)通用することは限られ、高い役職で迎えられることはありません」
「職種によっては同等の給与で転職できるのかもしれませんが、事務系公務員は潰しが効かないので組織に染まってしまえば楽ですが、もう他では通用しなくなります」
地方公務員はその自治体での職種や働き方しかできないということだろう。特に男性のような事務系の公務員は「年齢給みたいなもの」だそうで、前職と同じ給与は期待できないという。
また、男性は仕事の内容にも不満がある。
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「公務員としてのキャリアをかわれて採用されたものの、地方公務員の現状はとても過酷でコロナ対応や市民サービス向上のために残業の毎日です。いわゆるソルジャー枠としてプロパーが嫌がるような職場に投入することを目的としていたようでその点も少しつらいところです」
現実的には国家公務員の経歴に意味はなく、最前線で戦力の一部として使われている感覚が強いようだ。さらに
「地方公務員は失われた30年の間に新規採用を抑制して、中間管理職となる氷河期世代層が少ないので、その穴埋めとして使い捨てのごとく使われます。事実、私の自治体では中途採用者の離職率が突出して多いことが何よりの証左です」
と、職場に対する不満を吐露。最後に男性は、転職を考えている公務員についてこんな教訓で投稿を結んでいる。
「公務員間の転職、やめたほうがいいです。いいことはあまりありません。せいぜい転勤の有無の違いくらいでしょう」
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