1月10日(金)、千葉県の幕張メッセで行われている『東京オートサロン2025』のブリヂストン・ブースにおいて、マレリの藤井司代表取締役と、ホシノインパルの星野一義社長が、ギネス・ワールドレコーズから“世界記録”の認定書を贈呈された。
マレリとホシノレーシングは2024年10月23日に共同で声明を発表し、両者のスポンサー契約が2025年2月で終了する旨をアナウンスしていた。これにより、シルエットフォーミュラ、JTC/JTCC全日本ツーリングカー選手権、そしてJGTC全日本GT選手権/スーパーGTと、長年サーキットで親しまれてきたカルソニック/マレリのカラーリングが、ついに途絶えてしまうことになる。
レースファンにとっては寂しい知らせとなっていたこのニュースだが、両者が作り上げた“歴史”が、いよいよ世界的な記録認定組織に認められるという快挙が達成された。
今回の記録は、旧社名である日本ラヂヱーター、カルソニック、カルソニック・カンセイ、マレリを通じ、1982年から43年に渡ってホシノレーシング(TEAM IMPUL)のメインスポンサーとしてサポートを継続してきたことが、モータースポーツ界におけるギネス世界記録として正式に認定されたもの。
贈呈式にはギネス・ワールドレコーズの公式認定員である藤渕文香氏が登壇、「この度、マレリ株式会社が挑戦された記録の正式名称が、モータースポーツチームのスポンサーをした最長期間という記録になっております。そして厳正なる審査を行った結果、43年間TEAM IMPULをスポンサーしたことによって世界記録に認定されましたので、贈呈させていただきたいと思います」とコメントしたのち、藤井代表取締役と星野社長に認定書が手渡された。
続いてブリヂストンから贈呈された花束を手に、星野社長は長く続いた同社との歴史を次のように振り返った。
「43年ということで、かなり長かったような気がしましたけど、ニチラ……日本ラヂヱーターからスタートしまして、それこそカルソニックに名前を変更したいということで銀座にお寿司を食べに行ったら、会長が『ワシの目の黒いうちは許さん!』って(怒ってしまって)、トロを食べ損ねちゃったんだけど(笑)。そういう思いがあって、それから何カ月後かにカルソニックに変わって、ずーっとここまで支えていただいて、これはもう感謝、感謝、感謝で。僕は本当に幸せだなと」
藤井社長もまた、「43年間、TEAM IMPULのスポンサーをやらせていただきまして、本当にありがとうございました」と感謝のコメントを残している。
「いろいろと苦しいとき、楽しいとき、たくさん思い出があるのですが、この43年間をこれからも糧にして、TEAM IMPUL含めて、いち個人としても継続して、GT含めて応援していきたいと思います」
なお、東京ラヂエーター製造株式会社は12月24日、TEAM IMPULとスーパーGT GT500クラスにおけるメインスポンサー契約を締結したことを発表している。星野社長は来る2025年シーズンに向けて「結果で返すしかない」と決意をコメント。新たなスポンサーを迎えてどのようなカラーリングになるかも注目されるが、「まだ決まっていない」としている。