そもそも冬が太りやすいワケ
私たちの体には環境に合わせて体温を調節する機能が備わっており、気温が低くなる冬は体温を維持しようと基礎代謝が上がります。そのため、実は冬はやせやすい季節といえます。しかし、冬は寒さで外出がおっくうになって活動量が減ったり、食べ飲みするイベントが続いて太ったりする人も少なくありません。また、年末年始などの長期休みに入ると生活リズムが崩れ、夜遅くまで食べ飲みしていたり、好きな物を好きなだけ食べたり、朝食を食べなかったりと食習慣が乱れることも肥満につながる要因の1つです。
太りやすいNG食習慣1「高カロリードカ食い」&改善プラン
イベントや会食が続くと、ピザ・パスタ・唐揚げ・焼肉・お餅など糖質を多く含む物や脂っこい物など、高カロリーな物を食べる機会が多くなります。そんな時は、食べる順番を意識してみましょう。糖質を多く含む物を先に食べると、血糖値が急上昇して脂肪が蓄積されやすい状態に。
野菜や海藻類、きのこ類に含まれている食物繊維を多く含む物を先に食べることで、血糖値をゆるやかに上げてくれてダイエットにつながります。そのため、サラダ・温野菜・ワカメスープ・もずく酢・野菜スープ・きのこマリネなどを最初に食べるようにしましょう。
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食物繊維を多く含む物を食べた後は、タンパク質を多く含む肉・魚介類を食べ、最後に糖質を多く含むご飯・ピザ・パスタなどのメニューを食べるようにしましょう。
太りやすいNG食習慣2「だらだら食べ」&改善プラン
寒くて動くのがおっくうになると、コタツに入ってだらだらと食事してしまったり、テレビやスマートフォンを見ながら家でゆっくり過ごしたりすることが多くなります。そうなると、買いだめをした食品が家にあふれたり、デリバリーが多くなったりと、気付かないうちに食べ過ぎにつながるのです。
まずは食べる時間や量を決め、食べ過ぎを防ぎましょう。特に間食は、時間や回数、食べる量を決めないと食べ過ぎてしまいます。「個包装の物を選ぶ」「間食用のお皿を用意して1日1皿と決める」「テレビやスマートフォンを見ながら食べない」などのルールを決めるのがおすすめです。
また、家に食べ物が余計にあるとついつい食べ過ぎてしまうので、買いだめしないよう食べる分だけ買うようにするのも効果的。さらに、空腹の状態で食品の買い物に行くと、食べ物を見るだけでも刺激になって欲のまま買い過ぎてしまいます。何を買うのか決めてから買い物に行きましょう。
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太りやすいNG食習慣3「生活習慣の乱れ」&改善プラン
イベントや長期休暇になると、起床や就寝、食事の時間が乱れがち。イベントや長期休暇が終わった後に、そのサイクルが習慣化してしまうことも珍しくありません。脂肪合成を促進するタンパク質のBMAL1(ビーマルワン)は、夕方以降に増えて午後10時から午前2時に増殖のピークを迎えます。
夜遅い時間に食べると脂肪が蓄積しやすくなるので、夕食は午後9時までには済ませるのが理想的です。食べる時間帯を調整することがダイエットにつながるので、イベント時や長期休暇時のサイクルが習慣化しないように日頃から生活習慣を整えていきましょう。
今回は、冬にやりがちな「太りやすくなるNG食習慣」とその改善プランを紹介しました。ぜひ参考にしてくださいね。
岡田 明子プロフィール
管理栄養士。特別養護老人ホームや病院での栄養指導・給食管理に携わったのち、2014年に一般社団法人NS Laboを設立。個々の生活習慣に合わせた的確な指導に定評があり、食事サポート実績は延べ1万人に及ぶ。『朝だから効く!ダイエットジュース』(池田書店)など著書多数。(文:岡田 明子(管理栄養士))
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