今回は、夫の遺族年金を受給している方からの質問です。
Q:今年主人が亡くなり、遺族年金をもらっていますが、私が65歳になったら、自分の年金か、遺族年金かどちらかしかもらえないのでしょうか?
「55歳の主婦です。今年主人が亡くなり、遺族年金をもらっていますが、私が65歳になったら、自分の年金か、遺族年金かどちらかしかもらえないのでしょうか? 今まで主人の扶養に20年間なっていて、その前は会社員でした。教えてください」(yokko)A:65歳になると自分の年金加入記録を元に、老齢基礎年金と老齢厚生年金が支給され、さらに遺族厚生年金から老齢厚生年金を差し引いた差額が、遺族厚生年金として支給されます
遺族年金には、亡くなった人が加入していた保険制度によって、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」の2種類があります。遺族基礎年金、遺族厚生年金を受け取るには、受給要件があります。亡くなった人の年金の加入状況によって、どちらか片方のみ受給・両方受給できる場合もあります。
■遺族基礎年金
遺族基礎年金は、18歳になった年度の3月31日までの子、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある子や、その子の親が受け取れる年金です。
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遺族厚生年金は、受給資格期間が25年以上ある人(厚生年金に加入している在職中の人・厚生年金受給中の人)が亡くなった時点で、その人に生計を維持されていた遺族が受け取ることができます。
相談者「yokko」さんがもらっている遺族年金の詳細は分かりませんが、夫が会社員だったと仮定し、遺族基礎年金の受給要件に該当する年齢の子どもはいないとします。
その場合は、遺族厚生年金と、さらに中高齢寡婦加算(令和6年度/61万2000円)が支給されているのではないでしょうか。
中高齢寡婦加算とは、子どもが大きくなったなどで遺族基礎年金を失権したとき、または夫が死亡したときに、40歳以上だった妻が65歳になるまでの間、遺族厚生年金に上乗せされて受け取れるものです。
65歳になると自分の年金加入記録を元に、老齢基礎年金と老齢厚生年金が支給され、さらに遺族厚生年金から老齢厚生年金を差し引いた差額が、遺族厚生年金として支給されます。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)
マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。
(文:All About 編集部)