2月4日、前澤友作がチームオーナーを務めるMAEZAWA RACINGは、全4ラウンドで争われる2025年のSROジャパンカップにフル参戦すると発表した。ドライバーは、2024年の岡山でスポット参戦したとき同様、前澤が自らドライバーとして参戦し横溝直輝とコンビを組む。車両は、フェラーリ296 GT3にスイッチする。
数多くのスーパースポーツカーをコレクションしてきた前澤は、2019年に所有するクルマを使って「夢と希望を届け、日本中を盛り上げること」を目的に『前澤友作スーパーカープロジェクト』を立ち上げ、幼稚園や小学生へのキャラバンなどの活動を行ってきた。
そのプロジェクトから発展し、2023年には自らのレーシングチームであるMAEZAWA RACINGを結成。前澤は総監督という立場に就き、GTワールドチャレンジ・アジアのジャパンカップに参戦すると、第5ラウンド岡山のレース2でアジアの強豪を相手に嬉しい初優勝を飾っていた。
そんなMAEZAWA RACINGだが、2024年からは新たなステップを踏み出した。前澤自身がドライバーとしてレースへの挑戦を開始。フェラーリチャレンジジャパンへの挑戦ではクラス優勝、さらには大きなクラッシュなども経験したが、2024年には初めてのGT3でのレースとなるSROジャパンカップ第4ラウンドへの挑戦も実現。レース2で総合/PRO-AMクラスともに2位に食い込む活躍をみせてきた。
迎える2025年、前澤と横溝のコンビはそのままに、SROジャパンカップの全4ラウンドにフル参戦を果たすことになった。車両は、新たにフェラーリの最新のGT3カーである296 GT3にスイッチ。2024年にスタートしたカブアンドのロゴがまぶしいホワイトとレッドのカラーリングに彩られる。
さらに2025年に向けて、エンジニアリング体制が強化された。スーパーフォーミュラ、スーパーGT、スーパー耐久等、さまざまなカテゴリーで数多くの勝利に導いてきた名エンジニア、渡邊信太郎チーフエンジニアが加入。こちらもトップカテゴリーで活躍している新井凌データエンジニアが加わっている。
「昨年は、初めてのレース参戦でフェラーリチャレンジに出させてもらい、優勝したり大クラッシュしたりと慌ただしい一年となりました。今年は発表のとおり、SROジャパンカップ4戦にフル参戦させていただきます。GT3マシンの性能を少しでも引き出せるようなドライビングを意識しつつ、その魅力をドライバーとしても楽しみながらレース参戦させていただきたいと思います。今年もみなさんよろしくお願いします」と前澤は2年目のレース本格参戦に向けて語った。
またコンビを組み、チームをオペレーションしてきた立場でもある横溝は「今年はフルシーズンでSROジャパンカップにエントリーできることを、とても嬉しく思っています。ハイレベルな戦いの場に挑む機会をいただけたことに感謝し、この挑戦に全力で向き合いたいと思います。シーズンオフでは、前澤選手の驚くべきポテンシャルをさらに引き出すために、ともに練習を重ね、チーム全員で細部にまでこだわり抜いて準備を進めてきました」とコメントした。
「開幕戦から勝利を目指し、一戦一戦全力で戦います。今年も引き続き、みなさんの熱い応援をよろしくお願いします!」と横溝が意気込むとおり、すでにセパンでテストも行うなど体制としては非常に充実。開幕戦からトップ争いを展開することも決して不可能ではないだろう。
今シーズンのSROジャパンカップは台数増加も予想されているが、そのなかでも注目の存在であることは間違いない。
MAEZAWA RACING
2025年SROジャパンカップ 参戦体制
参戦クラス:PRO-AM
カーナンバー:555
ドライバー:前澤友作/横溝直輝
車両:フェラーリ296 GT3
チームオーナー:前澤友作