刑法犯3年連続で増加=昨年73.7万件―SNS型詐欺や金属盗急増・警察庁
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2025年02月06日 10:31 時事通信社
警察庁は6日、2024年の犯罪情勢統計を公表した。刑法犯認知件数は前年比4.9%増の73万7679件となり、3年連続で増加した。匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)が関与するSNSを通じた投資詐欺とロマンス詐欺や、金属盗などが著しく増えており、警察庁は「犯罪情勢は厳しい状況」と分析する。
刑法犯認知件数は21年に新型コロナ対策の行動制限などの影響で戦後最少となったが、翌年以降増加が続いている。24年は自転車盗が同6.0%増の17万4020件に膨らみ、件数を押し上げた。
自転車盗を含む窃盗は同3.7%増の50万1507件で、全体の7割近くを占めた。太陽光発電施設などでの金属ケーブル盗が社会問題化する中、金属盗は同27.2%増の2万701件に上り、統計を取り始めた20年の4倍に迫った。
詐欺は同24.6%増の5万7324件。SNS型投資・ロマンス詐欺と特殊詐欺が大幅に増えたことが要因で、被害額は約3075億円だった。
サイバー空間を巡る事案では、インターネットバンキングによる不正送金事犯が4207件(暫定値)で同24.6%減だった。ただ、被害額は約82億1600万円(同)と高水準が続いている。特殊詐欺や強盗などの実行役を集める闇バイト情報は、前年の3倍の1万3852件(同)確認され、同庁はうち9234件の削除を求めた。
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