そんなGT300合同テストは、6日の10時から初日の午前セッション1がスタート。この日は18台が富士スピードウェイに集結し、寒波による冷え込みのなか、精力的にメニューをこなしていった。今回の参加車両についてカーナンバー順に紹介すると、まずカラーリングが一新されることになったHYPER WATER Racing INGINGが登場。シーズンオフらしいカーボンブラックの2号車HYPER WATER GR86 GTを堤優威と平良響がドライブしている。
週末の2月9日にカラーリングの発表を控えるGOODSMILE RACING & Team UKYOは、すでにお伝えしているとおりスーパー耐久に参戦するTKRI 松永建設AMG GT3とパーツがミックスされた4号車グッドスマイル初音ミクAMGを、おなじみの谷口信輝と片岡龍也が駆った。
つちやエンジニアリングは前後が一部がカーボンブラックとなっている25号車HOPPY Schatz GR Supra GTを走らせており、午前セッション1ではアウト/インラップを含め21周を走行した。しかし、午後のセッション2ではピットアウトせず、走行できないまま初日を終えている。
aprからはシリーズを戦う30号車apr GR86 GT、31号車apr LC500h GTの2台に加え、300号車としてTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV aprが参加。30号車と31号車についてはaprから発表されたドライバーたちが参加しているが、2024年のスポーツランドSUGOでのGTEテスト以来の参加となった300号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV aprは、30号車apr GR86 GTと同様ミシュランを履き、昨年までGT500をドライブしていた中山雄一がドライブ。永井秀貴の姿もピットで確認できた。
2024年のチャンピオンチームであるJLOCからは2台のランボルギーニ・ウラカンGT3が出走したが、今回は88号車は参加せず“エボ2”の87号車を松浦孝亮と元嶋佑弥がドライブ。2024年にスーパーフォーミュラに参戦していた木村偉織も87号車に乗り込んでいる。また、88号車のエンジニアだった伊与木仁エンジニアがseven x seven Racingに移っているが、新たにスーパーフォーミュラやGT500で多くの実績をもつ田坂泰啓エンジニアがチームに加わった。もう一台は887号車の“エボ1”で、横浜ゴムからの依頼を受けて白地にJLOCロゴで小暮卓史と坂口夏月がステアリングを握っている。横浜ゴムのタイヤ開発テスト車両としては、488号車フェラーリ488 GT3をTeam LeMansが走らせている。ステアリングを握ったのは昨年もヨコハマの開発車をドライブした安田裕信と片山義章のふたりだ。
GT300クラス参戦チームに戻ると、K-tunes Racingは96号車レクサスRC F GT3をベテラン高木真一が走らせ、ニッサンGT-RニスモGT3はRUNUP SPORTSから360号車が参加した。こちらはニッサンからの発表どおり青木孝行と田中篤のふたりが周回を重ねている。
そして、今季からGT300クラスへ参戦を開始するseven x seven Racingが666号車ポルシェ911 GT3 Rでテストに初参加した。まだ暫定のカラーリングではあるものの、鮮やかなイエローとブラックのポルシェを藤波清斗と近藤翼がドライブし、富士にフラット6サウンドを轟かせた。また、昨年チーム初優勝を挙げたD'station Racingは、777号車アストンマーティン・ヴァンテージAMR GT3を藤井誠暢がドライブしている。
この日の走行は10時からセッション1、13時からセッション2が行われたが、最高気温は14時の6.7度と肌寒いコンディションで走行が行われた。午前のセッション1途中で300号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV aprがTGRコーナーイン側でストップするシーンはあったものの、各車とも大きなコースアウトやクラッシュなどはなく初日を終えた。タイム結果は両セッションともJLOCの87号車ランボルギーニがトップで終えている。