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たとえば、「少なくとも70歳まで働く!」というのはどうでしょう。「定年したのに、まだ働くの?」と思う方がいるかもしれません。実際「体力がない」「少ない給料で働かなくてはならない」などネガティブなご意見もあります。しかし、得られることも多くあり、充実した老後を送るためには有効な選択といえるのではないでしょうか。
70歳まで働くことで得られるもの5つとは
ここからは、長く働くことで得られるものを5つ紹介します。1:定期収入を得て、老齢年金も増やすことができる
もし、老後の資金が思うように貯まっていなくても、年金受給額が少なくても、働くことで年金以外の定期収入が得られます。定期的な収入が得ることで生活費を確保できるのであれば、本来65歳から受け取れる老齢年金を(老齢厚生年金もしくは老齢基礎年金のどちらかだけでも)、65歳よりもあとに受け取りを開始する「繰り下げ受給」を選択できます。繰り下げ受給をすれば、1カ月あたりの繰り下げ受給で0.7%増額されます。仮に70歳まで繰り下げ受給すれば「0.7%×60カ月=42%」が増額となります。
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2:人と交流でき、孤独にならない
老後は社会との接点を失いやすく、孤独になってしまうことがあります。しかし、仕事をしていれば、必然的に社会との接点を持つことができ、さまざまな年代の人々と交流ができます。とくに、これという趣味がな人や、独身で家族がいない人は、孤独を避けるために働くのは合理的な選択といえます。自分自身の付加価値を高めるために、仕事のスキルを磨きながら、多くの人々と交流できる場を大切にしましょう。
3:規則正しい生活で健康維持につながる
規則正しい生活は健康を維持するために、大事なポイントといえます。仕事をすれば、仕事を中心にしたスケジュールを組めるようになるので、一定の生活リズムが維持できます。また、仕事で体や使ったり頭を働かせることが、適度な刺激になり、筋肉が鍛えられたり、認知機能が磨かれたりすることにつながります。働くことで得られる健康維持効果はあなどれないのではないでしょうか。
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4:社会保険に加入できる
健康保険料や介護保険料などは、継続的に負担が発生する費用です。定年前に加入していた社会保険料の負担額は標準報酬月額に応じて決まり、さらに会社と労使折半になるので、実質負担は半分で済みました。そのため、退職して、元の健康保険組合などに任意継続したり、国民健康保険に加入した場合、保険料そのものが割高に感じるかもしれません。しかし、定年後も働き続け、社会保険に加入することができれば、定年前と同様の健康保険料や介護保険料の負担で済みます。また、健康保険組合などに加入していると、手厚い健康診断や人間ドックなどを割安に受けることもできます。
5:自分の可能性が広がり生きがいを感じる
高齢になっても仕事を続けることで、日々の予定が埋まったり、勉強すべきことが見えてきたりします。新しいことにトライして、自分の可能性を広げることが生きがいとなったり、「いつまでも現役!」という自信につながったりするのではないでしょうか。老後になって会社は大事な居場所だったと感じる人は、少なくありません。喪失感で、ぼんやり過ごすことのないよう、短い時間だけでも仕事を続けるようにしましょう。
70歳まで働くための注意点
「体力勝負の仕事」や「繁忙期だけ募集のある短期アルバイト」などでつなぎながら70歳まで働くことをイメージしていると、つらくなってしまうかもしれません。
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文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)
3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。
(文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))