升毅さん
1955年生まれ、東京都出身の升さん。近畿大学経済学部に在学中の1976年、俳優としてデビュー。その後、1991年に劇団「MOTHER」を結成。大阪を拠点に舞台役者として活動するなか、1995年のテレビドラマ「沙粧妙子-最後の事件-」(フジテレビ系)で見せた演技が注目され、以降、数多くのドラマや舞台、映画作品などで活躍中。現在公開中の映画「美晴に傘を」では主演をつとめています。
<映画「美晴に傘を」とは?>
劇団牧羊犬を主宰し、数多くの短編映画で国内外から注目を集める渋谷悠監督による初長編作品。自然豊かな北海道の小さな町を舞台に、家族の再生の物語を描いたヒューマンドラマ。
升さんが演じる息子を亡くした漁師の元に、喧嘩別れをしたまま亡くなった息子の妻(田中美里さん)が、障がいを抱える娘を連れて訪ねてきた。息子の葬儀に出席しなかった父は、2人に戸惑いながら、亡き息子への思いを馳せるさまを描いた作品です。
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◆ロケをした余市は「空気が透明過ぎた」
茂木:升さんは俳優として、ずっと言葉を大事にされてきたと思いますが、映画における言葉の力というのは、改めてどう思いますか?
升:普段でも、人とコミュニケーションを取るときに「どういう言葉を使えばいまの自分の気持ちが伝えられるか?」という言葉選びって、すごく難しいじゃないですか。それと同じで、映画でもドラマでも舞台でも「この言葉で正解なのか?」「もっと違う表現のほうが的確に伝わるんじゃないか」っていうことは、文字になっているセリフでもやっぱり常に考えます。
茂木:場合によっては、セリフについてご提案されることもあるんですか?
升:そうですね。脚本家の方や演出の方、皆さんとコミュニケーションを取って「どうでしょう?」という提案をすることはあります。
茂木:今回、ロケが北海道の余市でしたが、どうでしたか?
升:街に入った瞬間、空気が透明すぎてちょっとびっくりしました。「なんて透明なんだろう!」って。俗に言う「空気がおいしい」っていう感覚でもあったんだと思うんですけど、視覚的にとっても透き通って見える感じの街でしたね。
茂木:プロデューサーの大川祥吾さんが余市ご出身ということですが、やっぱり地元への思い入れや愛は、かなりありましたか?
升:プロデューサーさんでも監督さんでも、やっぱり地元、生まれた所で映画を撮りたいっていう人は多いですね。大川さんも昔からそういう気持ちがあって、今回ようやくっていう。
茂木:じゃあ大川さんにとっては、前から温めていた構想だったってことですね。そして今回、ワイナリーが重要な役割を果たしていますが、そのあたりも非常に魅力的な場所ですね。
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茂木:素晴らしいなぁ。これから映画をご覧になるリスナーの方に、メッセージをお願いしてよろしいでしょうか。
升:どの世代の方が観ても共感できる登場人物が必ず出てきますし、「自分の身近にもこんなことはきっとあるよね」という、そういう人間関係で心を温かくしてくれる映画なので、ぜひ劇場でご覧いただけたらうれしいです。
2月8日(土)の放送も、引き続き升毅さんにお話を伺います。
升毅さん、茂木健一郎
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2月1日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2025年2月9日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:Dream HEART
放送日時:毎週土曜22:00〜22:30
パーソナリティ:茂木健一郎
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/dreamheart/
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