大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)とパナソニックは2月7日、扉がなくても冷暖房した空気が逃げない「駅待合ブース」の実証実験を開始した。設置場所はOsaka Metro中央線の朝潮橋駅。一般的な個室型待合室よりも設置場所が省スペースですむため、ホームが狭い駅でも待合室を設置できるという。
昨今、日本の夏の暑さは厳しくなっており、屋外での暑さ対策は喫緊の課題だ。一方、駅のホームでの暑さ対策として一般的な個室型待合室は、インバウンドによる人流の増加や安全性の観点から、狭いホームへの設置が難しいという課題があった。
そこで両社は、扉がないタイプの駅待合ブースを開発した。空調機と送風ファンを組み合わせ、冷やされた、もしくは温められた空気を人の周囲から外に逃さない気流設計を採用。内部にある気流をコントロールするダンパーを切り替えることで、夏は冷風を上半身に直接当てて体感温度を下げ、冬は温風を足元から吹き出すことで、温かさを感じるという。
駅待合ブースの席数は4席で、奥行は1297ミリ。個室型に必要な扉や移動スペースが不要となったため奥行きを約50%削減でき、ホームが狭い駅でも設置が可能となった。1席当たりの消費電力は、個室型と同等だという。
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実証実験では、Osaka Metroの高架駅(屋外ホーム駅)である朝潮橋駅に駅待合ブースを設置した。9月まで実証実験を行い、利用者の体感と実際の温度の関係性を検証する方針だ。
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