Xiaomiが「POCO X7 Pro」発売、4万9980円からのゲーミングスマホ 新チップ搭載で“圧倒的コスパ”を訴求

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2025年02月12日 19:01  ITmedia Mobile

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POCO Xシリーズ最新モデルの「POCO X7 Pro」。カラーはイエロー、グリーン、ブラックの3色から選べる

 Xiaomi JapanはスマートフォンのPOCO Xシリーズ「POCO X7 Pro」を2月12日に発売した。市場想定価格は8GB/256GBが4万9980円(税込み、以下同)、12GB/512GBが5万9980円。Xiaomi公式サイト(mi.com)、Xiaomi公式 楽天市場店、Amazon.co.jp、ビックカメラ、ヤマダデンキ、ヨドバシカメラの他、イオンモバイル、HISモバイル(8GB/256GBのみ)が取り扱う。


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 Xiaomi Japanは、POCO公式YouTubeアカウントによる初の生配信中(同日20〜21時)にXiaomi公式サイトからPOCO X7 Proを購入した人に対し、ワイヤレスイヤフォン「Redmi Buds 6 Active」をプレゼントする。


 さらに、Xiaomi公式サイトとXiaomi公式 楽天市場店では、購入時に使える2000円相当のクーポンを進呈する他、Amazon.co.jpではPOCO X7 Proと同時にXiaomi製品を購入した人に2点目の製品を2000円引きで販売する。いずれも期間は12日〜28日。


 Xiaomi Japanが12日昼頃に都内で開催した製品発表会場には、鄭彦(テイ)副社長とマーケティングマネージャーの片山将氏が登壇し、製品の概要や投入の狙いを語った。


●MediaTek Dimensity 8400-Ultraを日本初採用、独自の冷却システムも


 POCOのブランドは、フラグシップのFシリーズ、ワンランク下でミッドハイのXシリーズ、エンターテインメントを手軽に楽しめることをうたうミッドレンジのMシリーズ、最下位でエントリーのCシリーズの4つに分かれる。新製品のPOCO X7 Proは、Xシリーズの最新モデルに位置付けられる。


 POCO X7 Proのプロセッサには、MediaTek Dimensity 8400-Ultraを日本で初めて採用した。Dimensity 8300-Ultraを採用した先代の「POCO X6 Pro」と比べて、性能はCPUが34%、GPUが54%、NPUが50%向上している。AnTuTuベンチマークでは、約170万のスコアを実現した。


 画像生成をはじめとする「スムーズなAI体験を提供するためには、それらの処理が極めて重要になる」と片山氏。この分野を担うNPUも「先代からから大きな進化を遂げている」としている。


 POCO Xシリーズ初搭載の「WildBoost Optimization 3.0」機能により、「ゲームに特化してチューニングされるアルゴリズムは、この製品の性能を最大限に生かし、ユーザーにより快適なゲーミング体験を提供する」と片山氏はアピールする。


 AIによるパフォーマンス制御機能を取り入れ、高いフレームレートを維持しながら、バッテリーの寿命を延ばせることに加え、標準解像度を超える画質オプションを選択可能な機能を搭載できた。発売時点では原神のみが本機能に対応しているが、対応ゲームは今後追加される見通し。


 冷却技術「LiquidCool Technology 4.0」には、約5000平方ミリメートルの立体的アイスループシステムを内蔵。この自社開発の冷却システムは、ベイパーリキッド分離技術や、単一指向性サーキュレーション構造を採用し、従来のベイパーチャンバー冷却技術より効率が高く、AIで発熱しやすいエリアを認識し、素早く冷却することで、ゲーム時におけるスマートフォンのピークパフォーマンスを最大限に維持するとしている。


 ボディーに配置した10個の個別温度センサーを利用し、特定のエリア内で温度が上昇しているかどうかを常にモニタリングできる。


 バッテリー容量は、POCO Xシリーズ史上最大をうたう6000mAhを確保。1600回の充電サイクル後も80%の容量を維持する長寿命設計も特徴としている。付属のXiaomi 90W充電器を使うと、約42分で100%まで充電できる「ハイパーチャージ」にも対応している。


●最大120Hz駆動の6.67型ディスプレイを搭載、IP68の防水・防塵にも対応


 ディスプレイは、6.67型の1220×2712ピクセルの有機ELを搭載する。最大輝度はピーク時で3200ニトを実現する新しい発光素材を採用している。フレッシュレートは最大120Hzに対応しており、ゲームや映像を滑らかに表示する。


 ただ、片山氏いわく「高いリフレッシュレートは、滑らかな動きを実現する反面、電力消費量が増えてしまうというデメリットがある」ことから、POCO X7 Proではアプリごとに異なるリフレッシュレートで駆動するように設定できる。さらに、680億色の色表現が可能で、1万6000段階の自動輝度調整や1920HzのPWM調光により、長時間使用や夜間での使用時に目を保護するとしている。


 アウトカメラは、5000万画素のソニー製IMX882センサーを採用し、F1.5の広い絞り値により光の取り込みが大幅に向上したメインカメラと、F2.0で800万画素の超広角カメラで構成される。メインカメラは光学式手ブレ補正にも対応。不要なオブジェクトを削除するAI消しゴムProや、画角を拡げるAI画像拡張などのAI機能も備える。


 プリインストールOSはXiaomi HyperOS 2。SIMはデュアルSIM、デュアルスタンバイに対応する。耐久性については、IP68等級の防塵(じん)・防水性能を有している。ディスプレイの保護ガラスには、アスファルトを模した表面に1mの高さから落下させても破損を免れたとするCorning Gorilla Glass 7iを採用し、落下や擦傷に強いという。


 ボディーサイズは75.24(幅)×160.75(高さ)×8.29mm(厚さ)mmで、重量は約195gとなっている。


●POCO X7 Proを日本市場に投入する狙い 「ゲーミングも日常使いもアピール」したいXiaomi


 POCOは2018年にXiaomiから生まれたブランドで、独立した製品、販売、マーケティングのチームを持っている。


 「POCOのキーワードである自信、衝撃的、影響力、大胆をイメージした表現作りをすることで、POCOの持つ独特なブランドアイデンティティーを創造する」と鄭氏は説明する。Xiaomiが2018年にPOCOブランドを立ち上げて以降、「これらの理念がユーザーに高く支持され、グローバルでは既に90以上のマーケットへ進出し、累計出荷台数は7450万台を突破した」(鄭氏)という。


 POCO X7 ProはXiaomiがグローバルで1月10日に発売しており、鄭氏によれば、「ゲーミング性能、高い処理能力、圧倒的なコストパフォーマンスが高く評価され、ガジェット愛好家、スマホゲーマーから選んでもらえた」という。


 Xiaomi Japanとしても、POCOブランドの製品を日本で展開してきた。2022年には「POCO F4 GT」を、2年のブランクをへて、2024年には「POCO F6 Pro」を投入した。マーケティングマネージャーの片山氏は、「さまざまなユーザーのニーズに応えられるように、ハイエンドからエントリーまで幅広くそろえたい」という意図に触れ、日本市場でPOCO X7 Proを発売する理由を語った。


 ただ、ゲーミング市場を見渡すと、「数年前からモバイルのゲームアプリの市場は少しずつ伸びているように見えて、PC系のゲームの方が盛り上がってるっていうのは事実」(片山氏)で、マーケティングチームの調査では、「モバイルが伸び悩んでいる」ことが分かったという。


 そんな中、「日本国内では一部のメーカーがゲーミングに特化したスマートフォンを投入しているのも事実」と片山氏。ゲーミング市場にもまだ希望があるとの見方を示す。とはいえ、「ハイエンドのゲーミングスマートフォンをわざわざメインスマホとは別に持ってもらうのはかなりハードルが高い」ことから、「メインスマホとしても十分使え、ゲームも楽しめ、価格を抑えたモデル」で攻勢をかけるとしている。


 その勝算はあるのだろうか。片山氏は「低価格帯のゲーミングスマートフォンは、実はあまり競合がいない」とし、「少ないニーズになるかもしれないが」と前置きしつつも、メインスマホとしても十分使え、ゲームも楽しめ、価格を抑えたモデルで、少ないニーズを「しっかりと狙っていきたい」と意気込む。


 さらに、「ゲーミングの性能をうたうことは、スマートフォンであらゆる操作するときの処理性能が高いことの裏付けにもなる」と自信を見せる。「ゲーム性能が高いことで、手元は日常使いでも問題なく使えることをアピールできれば、最終的にゲームをしない方であっても、バッテリー性能などでPOCO X7 Proを選んでもらえる」(片山氏)ため、ゲーマーの方を中心にアピールしていきつつ、日常使いでも問題ないスマートフォンとしてもアピールするようだ。



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