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横浜のご当地麺「サンマーメン」とは?
![聘珍樓 本店(2022年5月閉店)のサンマーメン](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/8/8/0/3/202502090224/800__heichin-05.jpg)
「かながわサンマー麺の会」の公式Webサイトによると、サンマーメンは漢字で「生馬麺」と書き、生(サン)は「新鮮でシャキシャキした」、馬(マー)は「上に載せる」という意味があると記載されています。新鮮な野菜や肉をサッと炒めて、シャキシャキ感のある具を麺の上に載せることから名付けられたそうです。
横浜市中区の中華料理店で、調理人たちのまかない料理だったとろみを付けた肉そばが、現在のサンマーメンの原形になったといわれています。その後、横浜を中心とする神奈川県のご当地麺としてサンマー麺が定着していったのだとか。そして、安くてシャキシャキとした口当たりの「モヤシ」の存在は欠かせない、とのこと。
以前、横浜中華街の聘珍樓(へいちんろう) 本店(2022年5月閉店)でサンマーメンを食べたときに見た同店のメニューには「1930年に当時の料理長が考案した」と記載されていました。
【伊勢佐木町】玉泉亭(ぎょくせんてい)
![玉泉亭「サンマーメン(800円)」](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/8/8/0/3/202502090225/800__gyokusentei-05.jpg)
玉泉亭は1918年に横浜・曙町で初代が開業した、いわゆる町中華店です。戦後、伊勢佐木町に移転しました。
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![玉泉亭 外観](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/8/8/0/3/202502090226/800__gyokusentei-04.jpg)
サンマーメンのベースとなっているのは豚骨、鶏ガラ、昆布、煮干しなどを使ったしょうゆ味のラーメン。この上に豚肉、モヤシ、白菜、小松菜、ニンジン、キクラゲの入った甘めのあんがかかっています。麺は細麺。「これぞサンマーメン!」という完成された味です。
玉泉亭は横浜駅東口の地下街「横浜ポルタ」に支店があり、こちらでもサンマーメン(850円)を食べられます。本店よりもやや薄味でマイルドに感じます。
「玉泉亭」情報
住所:横浜市中区伊勢佐木町5-127
電話:045-251-5630
営業時間:11:00〜21:00
定休日:火曜
「玉泉亭 横浜ポルタ店」情報
住所:横浜市西区高島2-16-B1
電話:045-453-6600
営業時間:11:00〜22:00(L.O.21:30)
定休日:なし ※横浜ポルタに準ずる
【横浜駅西口】龍味(りゅうまい)
![龍味「サンマーメン(600円)」](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/8/8/0/3/202502090234/800__ryumai-08.jpg)
龍味は、横浜駅西口の地下街「ジョイナス」から脇へ入った「エキニア横浜」の一角にあります。店内はさほど広くはなく、カウンターとテーブル席、あわせて20席ほど。開店前から閉店までほぼ行列している人気店です。
そんな同店の一番人気メニューはサンマーメン(600円)。カウンター席からはテキパキと調理する様子を見ることができます。
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![行列の絶えない龍味](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/8/8/0/3/202502090235/800__ryumai-01.jpg)
具材は、豚肉、モヤシ、白菜、ニラ、ニンジン、キクラゲ。あんはしょっぱくなく、野菜のうま味が感じられます。しょうゆ油ラーメンのスープも濃くなく、ちょうどいいあんばい。麺はアツアツのあんのおかげで、やわらかくなっています。味もさることながら、一杯600円というコスパにも驚きます。
「龍味」情報
住所:横浜市西区北幸1-1-8 エキニア横浜
TEL:045-311-2498
営業時間:10:30〜20:30(L.O.20:00)
定休日:水曜
【桜木町】三幸苑(さんこうえん)野毛店
![三幸苑 野毛店「サンマーメン(950円)」](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/8/8/0/3/202502090236/800__sankouen-noge-05.jpg)
三幸苑 野毛店はJR桜木町駅から徒歩約10分、野毛坂の通りにある町中華です。同店のサンマーメン(950円)は他店とは違う独特の味わいで人気です。
![三幸苑 野毛店 外観](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/8/8/0/3/202502090238/800__sankouen-noge-01.jpg)
麺は細麺。具材は豚肉、白菜、小松菜、ニンジン、モヤシ、タケノコ、キクラゲ、シイタケ、かまぼこ。あんに入っている野菜の量が多く、あんはニンニクを効かせた濃い目の味つけとなっています。
「三幸苑 野毛店」情報
住所:横浜市中区野毛町3-135
電話:045-231-4450
営業時間:10:30〜15:00(土日は16:00まで)、17:00〜22:00
定休日:月曜
【横浜中華街】萬珍樓(まんちんろう)本店
![萬珍樓 本店「サンマーメン(1200円、サービス料10%別途)」](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/8/8/0/3/202502090239/800__manchinro-02.jpg)
萬珍樓 本店は1892年に創業した横浜中華街の顔ともいうべき老舗です。同店でもサンマーメン(1200円)を提供しています。
あんの具材は豚肉、モヤシ、タマネギと他店に比べシンプル。強火で炒めたシャキシャキのモヤシに鶏と豚からとったスープを加え、特製のタレでとろとろに仕上げています。
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![萬珍樓 本店 外観](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/640/auto/aa/gm/article/5/0/8/8/0/3/202502090240/800__manchinro-01.jpg)
麺は中細麺。あんがアツアツなので食べ進めるうちにやわらかくなっていきます。細切り豚肉はふんわりとやわらか。スープはしょうゆベースで化学調味料を使用しておらず、とても上品な味わいです。
主役となるモヤシの量が多めなので、卓上の酢で味変してお楽しみください。近隣の「萬珍樓 點心舗(てんしんぽ)」でもサンマーメンが食べられます。
「萬珍樓 本店」
住所:横浜市中区山下町153
電話:045-681-4004
営業時間:11:00〜15:00、17:00〜22:00(土日祝は11:00〜22:00)
定休日:月曜 ※祝日は営業
玉泉亭は横浜のサンマーメンを語る上で外せないお店といえます。コスパ重視の方は龍味へ。三幸苑 野毛店は野菜をたっぷり食べたいという方に向いていると思います。優雅にサンマーメンを楽しむなら萬珍樓 本店がおすすめです。
横浜市内には今回紹介した4店以外にも魅力的なサンマーメンを提供するお店がたくさんあります。自分好みのサンマーメンを見つけてください。
(文:田辺 紫(横浜ガイド))