2月14日に公開された『フェラーリ499P』の2025年マシンカラーリング フェラーリは2月14日、WEC世界耐久選手権のトップカテゴリーであるハイパーカークラスに投入する50号車・51号車フェラーリ499Pの新しいマシンカラーリングを公開した。この2025年仕様ではベースカラーのレッドが従来よりも濃い色合いとなっているのが特徴だ。
2023年と2024年のル・マン24時間レースで優勝したイタリアのメーカーは、伝統の耐久レースでの3連勝を含んだ成功を目論むシーズンの幕開けに先駆け、フェラーリAFコルセが走らせる“ワークス”499Pの新リバリーを披露した。
フェラーリの声明によると、新しい赤のベースカラーは「過去数十年間のフェラーリのレースカーで見られた色を再解釈」すると同時に、“ジャッロ・モデナ”のハイライトとのコントラストをより鮮明にしているという。
このイエローのアクセントも2024年仕様から変更が見られ、以前のようにコクピット周辺や後方のボディ側面ではなく、サイドポッドの上部とリヤホイールアーチに沿って走るように再配置されている。
フェラーリは、今月末に行われる2025年シーズン開幕戦『カタール1812km』に、昨年の後半戦からほぼ変更のないテクニカル・パッケージで臨む。同メーカーは2024年シーズンの中盤、ブレーキシステムとフロントエアロの改良に主軸を置いたアップデートを投入しているが、これ以降“エボ・ジョーカー”は未使用。つまり、大きな仕様変更は行われていない。
また、以前に発表されたように、ドライバーラインアップも3年連続で変更なくアントニオ・フォコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセンの3名が50号車をドライブする。姉妹車の51号車はジェームス・カラド、アレッサンドロ・ピエール・グイディ、アントニオ・ジョビナッツィの3名がシェアする予定だ。
■安定感を高め、目指すは1972年以来のマニュファクチャラーズタイトル獲得
「2025年は3年連続でWECのトップクラスに参戦することになり、これまでの好成績をベースに、何よりも安定感を高めることを目指している」と語るのは、フェラーリ・エンデュランス&コルセ・クリエンティ・グローバル責任者のアントネッロ・コレッタ。
「これまでのシーズンでは浮き沈みを経験した。主な理由は2023年はデビューイヤーであり、2024年は私たちにとってまだ新しいカテゴリーで、チームが進歩し続けなければならなかったためだ」
「この学習段階は継続しており、2025年シーズンでは世界選手権のタイトル争いでトップランナーになれることを願っている」
「私たちはこのチャンピオンシップで多くのメーカーと戦っており、その中には私たちよりもずっと長くこのカテゴリーに携わってきた経験豊富なメーカーもいる。だから謙虚でなければならない。我々は組織的な改革をいくつか行っており、それは現在も続けられている。とくにマシンの技術的な知識において、決定的な一歩を踏み出すことができたと思っている」
フェラーリで耐久レース責任者を務めるフェルディナンド・カンニッツォは次のように付け加えた。「冬の間、私たちはマシンとすべてのオペレーション・ツールの改善に取り組み、チームのレベルを向上させながら、あらゆる面で最適化を図ってきた」
「2025年に向けた追加の“ジョーカー”アップデートはないが、改善すべき点はたくさんあった。我々は昨年末からセットアップの枠を広げるために懸命に努力し、一方ではエアロダイナミクスを、他方ではあらゆるコンディションでのタイヤ性能を、より引き出すことを目的とした新しい哲学を評価した。これらを補完するため、私たちはコントロール・システムの継続的な開発に取り組んでいる」
ル・マン24時間レースの3連覇はもちろん、過去2年はランキング2位と3位に終わっているマニュファクチャラーズ部門でのタイトル獲得を目指すことになる、今季のフェラーリの戦いは、2月26〜28日にルサイル・インターナショナル・サーキットで行われる『カタール1812km』で幕を開ける。