画像提供:マイナビニュース●ゴジュウジャーへの変身遊びをレビュー 2025年2月16日からテレビ朝日系全国ネットで放送される新番組『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』は、1975年4月に放送開始した『秘密戦隊ゴレンジャー』を元祖とする「スーパー戦隊シリーズ」50周年を記念した作品と銘打たれ、大人から子どもまで、幅広い年代からの期待を集めている。
スーパー戦隊シリーズでは、数々の新機軸を盛り込んで新たなスタートを切った第3作『バトルフィーバーJ』(1979年)より、チームヒーローが乗り込んで悪に挑む「巨大ロボット」の活躍が大きな見せ場となった。
スーパー戦隊50年目にして、49番目のヒーロー『ゴジュウジャー』が操る巨大ロボットには、なんと「手」の形状をした変身アイテムから、人型のスタイルにガラリと変わる「変形」ギミックが備わっているという。ここでは、第1話の放送前日となる2月15日から発売されるバンダイ「DXテガソード」の商品レビューを行い、最新スーパー戦隊の奇抜でありながらスマートなカッコよさを探ってみたい。
『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』劇中では、ゴジュウティラノ/暴神竜儀が「神」と崇める崇高な存在として描かれるテガソード。同時に、ゴジュウウルフ/遠野吠たちが変身に用いるアイテム、そして敵と戦うための武器でもある。
DXテガソードを、いろいろな角度からご覧いただこう。
どういうわけか東映の特撮ヒーロー作品では、「巨大な手」を模した異形のキャラクターがいくつか登場し、視聴者に強烈なインパクトを与えてきた。『ジャイアントロボ』(1967年)のBF団怪ロボット「巨腕ガンガー」や、『宇宙鉄人キョーダイン』(1976年)のダダ星ロボット軍・闇将軍ガブリンなどはその代表的な例だ。また『悪魔くん』(1966年)のミイラ妖怪や『アクマイザー3』(1975年)の幽霊船(ザイダベック号)などでも、「天空から巨大な“手”が地上へ飛んでくる」といったインパクトの強い特撮映像が生み出されてきた。
『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』のテガソードはそんな「東映特撮“手”の系譜」を受け継いだ、インパクト重視の巨大キャラクターだと呼べるかもしれない。メカニカルなパーツ構成でありながら、親指、人差し指、中指、薬指、小指を彫刻のようなリアルさで造型し、かつてない存在感を生み出している。
テガソード裏面にはグリップがついており、ここを持って変身のポーズを取ったり、武器として使用したりする。
縦方向から見たテガソード。劇中では、テガソードは謎の空間の中に、このような形でそびえたっている。
「DXテガソード」付属の指輪=「センタイリング」は2種類。左がセンタイリング テガソードレッド、右がセンタイリング ゴジュウウルフである。
リングパーツは2種類。変身や変形に用いるのは「小」サイズのもの。「大」サイズもあり、大人の指にもはめることができる。
ゴジュウジャーの面々は、センタイリングを人差し指にはめている。
○ゴジュウジャーへの変身遊びをレビュー
それでは、ここからDXテガソードのギミックを追いかけてみよう。最初にスイッチを入れると「さあ、願いを言え!」という声(梶裕貴)が響き、手の甲(中央)部分が発光する。
「エンゲージ!」と叫びながら指輪(センタイリング ゴジュウウルフ)をセット。
指輪を装填した直後、リズミカルな変身待機音と共にLEDが発光する。
待機音に合わせ、テガソードの裏面を叩くと「拍手音」が発生。本体部分を叩いても、ブレード部分を叩いても、何回叩いても大丈夫のようだ。
待機音が鳴っている間にグリップ横のボタンを押すと、「ゴジュウウルフ!」の音声と大歓声、そしてゴジュウウルフのトレードマークといえる「遠吠え」が響いて、ゴジュウウルフへの変身が完了する。●テガソードレッドに変形! ○テガソードレッドに変形!
続いて、ゴジュウジャーが乗り込んで敵・ブライダンのロボットと戦う「巨大ロボット」形態への変形プロセスを見ていこう。
ロボット形態への変形は、テガソードの人差し指と薬指と共に、手の甲部分を展開するところから始まる。展開に連動して、中央部分が発光し「アウェイキング!」の音声と「変形待機音」が鳴る。
手の甲部分が完全に展開した時点で待機音は止まり、そのまま回転させてロボットの下半身にする。
人差し指と薬指の先端を開き、ロボットの足首へと変形させる。
小指、親指を変形させて、ロボット形態の両腕にする。
小指を回転させ、肩アーマーパーツを変形させる。
親指の変形はやや複雑だが、順番に変形させていくことによって無骨な右腕が完成する。左右非対称の「指」パーツが、変形によって左右対称の「両腕」を形成するところこそが、本商品のこだわりポイントだといえるだろう。
右腕の内側に位置する武器パーツ(剣)を回転させ、外に出す
ロボット形態の背中にあるブレードを半分に展開し、左右に開きながら降ろしてウイングへと変形させる。
残った「中指」を後方へ展開して、背面に収納する。
センタイリング テガソードレッドを頭部に装填すると、威勢のいい「変形完了音」とテガソードレッドの「名乗り音声」が流れ、変形プロセスの完了を告げる。
センタイリング テガソードレッドの頭部パーツを上に開いて、ロボット形態の「顔」を現出させる。設定ではこの「目」の部分にゴジュウジャー各人が乗り込んで、操縦を行うという。
背面の中指パーツを上げてグリップをつかみ、持ち上げてから下ろすとテガソードレッドの「歩行音」が発生し、ボタンを押すと「斬撃音」や「必殺技音」が発生する。
両腕のジョイントは「DX ROBO UNIVERSE」と同一の規格で、同シリーズの「ビュンビュンマッハーロボ」や「トッキュウオー」「ゴーカイオー」などの腕パーツと交換が可能。また、テガソードレッドの背中部分にも同じジョイントが備わっており、幅広いロボのバリエーションを生み出すことができる。
○広がるゴジュウジャー変身ワールド
今回の「DXテガソード」とは別に、「ゴジュウレオン&ゴジュウティラノ」「ゴジュウイーグル&ゴジュウユニコーン」と、2種類の「DXセンタイリングセット」が発売される。
この4人のゴジュウジャーのセンタイリングは、テガソードに装填するとゴジュウウルフとは異なる変身待機音とLED発光ギミックを発する。
5人そろったゴジュウジャーのセンタイリング。「DXセンタイリング」には、歴代スーパー戦隊のヒーローキャラクターを模した「ユニバース戦士」バージョンも存在する。クリアパーツを使用したセンタイリングはビジュアル的にも見栄えがよく、たくさん集めてコレクションしたくなる「お宝感」をかもし出している。
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秋田英夫 あきたひでお 主に特撮ヒーロー作品や怪獣映画を扱う雑誌・書籍でインタビュー取材・解説記事などを執筆。これまでの仕事は『宇宙刑事大全』『大人のウルトラマンシリーズ大図鑑』『ゴジラの常識』『仮面ライダー昭和最強伝説』『日本特撮技術大全』『東映スーパー戦隊大全』『上原正三シナリオ選集』『DVDバトルフィーバーJ(解説書)』ほか多数。 この著者の記事一覧はこちら(秋田英夫)