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美形のメスのミニチュアダックスの雅ちゃん。11歳にして飼い主から飼育放棄で置き去りとなり、行き場を失いました。そして「目が見えない」というハンデがありました。
【写真】目が見えない雅ちゃんは空間や人などを匂いを嗅いで察知します
保護犬を第二の犬生へと繋ぐ際、どうしても、若く健康なワンコから縁が結ばれていくものです。そのことから言えば、雅ちゃんの行く末は、そう明るいものには考えられませんでした。
そんな雅ちゃんを保護することにしたのが、三重県を拠点に活動を行う一般社団法人保護団体わんらぶでした。雅ちゃんはハンデがありますが、何より雅ちゃん自身の性格がとにかくポジティブで好奇心旺盛。このことは何よりもの救いでした。
見えなくても明るく元気に走り回る
雅ちゃんは目が見えないため、初めての場所、初めて会う人間の前では確かに慎重な一面を見せます。しかし、それでも物怖じするわけではなく、積極的に自慢の鼻で周囲をクンクン。「ここは絶対に良い場所だ」「この人は絶対に良い人だ」と匂いで察知すると、本来の明るく優しい性格を出し、元気いっぱいに走り回り、目一杯遊んだ後は人間に甘えてきてくれます。
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保護当初の雅ちゃんは、満足なお世話を受けられなかったのか、体中毛玉だらけで乳腺腫瘍も複数ありました。
痛々しく映る雅ちゃんでしたが、ここで悲しんでいたら明るくポジティブな雅ちゃんに対して失礼です。団体代表はこんなに元気な雅ちゃんにならって努めて前向きに接し、毛をきれいにトリミングし、そして乳腺腫瘍の手術などを次々と実践していきました。
目が見えないのに他のワンコを先導する頼もしさも
手術も成功した雅ちゃんはさらに明るくなりました。のちに団体スタッフの計らいで、「里親募集中の保護犬」としてダックスフントイベントや譲渡会などにも参加。来場者の間でも人気者となりました。
全盲であるにもかかわらず団体スタッフの家にいる別のワンコを先導して、遊びに連れ出す様子も。
「ワンコ版・年の功」なのか、それとも雅ちゃんのポジティブさがなせる業なのか。いずれにしても、保護当初よりもさらに明るくなってくれた雅ちゃんは、人間にも元気を与えるたくましいワンコでした。
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保護犬から過保護犬へ!
こんなに立派な雅ちゃんのもとに、「うちの家族になってほしい」と里親希望者さんが現れました。雅ちゃんに一目惚れしたという家族で、雅ちゃんはこの温かい家族の元で第二の犬生を歩むことになりました。
正式譲渡から数カ月後、幸せになった雅ちゃんが姿を見せました。それは数カ月前に雅ちゃんが「里親募集中の保護犬」として参加したダックスフントのイベントでした。
今回は「里親募集中の保護犬」ではなくイベントの「スタッフ犬」としての参加で、ある意味で、イベントに参加しながら幸せをつかんだ象徴的なワンコにもなったように映りました。
里親さん曰く、「数カ月前は保護犬でしたが、今は過保護犬です」とのこと。いっぱいの過保護を受けて今日も明るく穏やかに過ごす雅ちゃん。こんな幸せな日々が1日も長く続くと良いですね!
(まいどなニュース特約・松田 義人)
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