主審の判断を擁護も…審判協会会長、アーセナルMF退場判定は誤審と認める「イエローでよかった」

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2025年02月19日 16:32  サッカーキング

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話題となったルイス・スケリー退場の場面 [写真]=Getty Images
 プレミアリーグのプロ審判協会(PGMOL)の会長であるハワード・ウェブ氏が、アーセナルに所属するU−19イングランド代表MFマイルズ・ルイス・スケリーが一発退場になった場面を振り返った。19日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が伝えている。

 ルイス・スケリーは先月25日に行われたプレミアリーグ第23節のウルヴァーハンプトン戦(○1−0)に先発出場したものの、43分にカウンターに移行されたところのマット・ドハーティをファウルで阻止。このタックルが危険なものだったと判断した主審を務めたマイケル・オリヴァー氏は迷わずレッドカードを提示。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のダレン・イングランド氏もこの判定を支持したことで、そのまま一発退場となっていた。

 しかし、試合後には、アーセナルを率いるミケル・アルテタ監督が「本当に激怒している」などと判定に不満を爆発させたほか、コメンテーターからも判定には疑問の声が上がり、この判定をめぐってオリヴァー氏は脅迫や暴言の被害に遭う事態となっていた。

 なお、この判定を不服としたアーセナルは試合後に異議申し立てを行い、これが認められたことでルイス・スケリーの3試合の出場停止処分は撤回されているが、判定直後に複数選手がオリヴァー主審を取り囲んだ行為により、今月17日にはイングランドサッカー協会(FA)からアーセナルに6万5000ポンド(約1240万円)の罰金処分を科したことが発表されている。

 大きな話題を呼んだこの判定について、昨季から実施されているVARの確認作業中の審判間の会話を聞きながら分析する『Match Officials: Mic’d Up』に出演したPGMOLのウェブ会長は、次のように振り返っている。

「最初からこのような状況ではイエローカードの方が望ましい。明らかに審判はマイルズ・ルイス・スケリーの行動を感じ取っていた。選手がボールにプレーする意図なく、相手を止めようと相手に向かって動いているのを見ていた。そして、審判は高く上げられた足が、高い位置で接触して相手が倒れたのを見た」

「審判はこれが重大な反則プレーだと思った。VARは映像をチェックして、判定が明らかに間違っているかを確認したが、接触が足のかなり高い位置だったことから、間違っていないと感じた」

「しかし、重大な反則プレーは過度な力や暴力などとなるが、これは高い位置での接触が軽く触れて、かなり素早く足から離れているだけだ。軽く触れただけなので、これは重大な反則プレーには至らないという結論に達した」

 さらに、ウェブ会長は「レッドカードを支持する可能性のある考慮事項もあるが、それだけではないと言う人も大勢いる。したがって、総合的に判断すると、イエローカードの方がよかったと思う」と誤審だったことを認めた一方、オリヴァー主審やVARの判断にも理解を示した。

「VARは状況を再審したくはなかった。明らかに間違っている場合を除いて、主審の判定が正しいということを考慮していた。当日はそのようなレベルではないと判断し、レッドカードの判定を支持することにしていた」

「これは本当にひどい判定だと言われたことがある。でも、そうではない! 主審がこれを重大な反則プレーとみなした理由は理解できる。私たちは事象をスローダウンさせたり、静止させたりしないように注意しなければならない。そうしないように話してきた。現実を歪めてしまう可能性があるからね」

「私たちはそれをフルスピードで見なければならない。そうすればそれ(スタッド)はかなり早く外れていた。ただ、フィールド上の判定としては理解できる。確かにVARが関与すべきだったと思うけど、同時になぜそうはならなかったのかもある程度理解ができる。私たちは今後も試合に耳を傾け、審判にフィードバックして、試合の期待に沿っているのか、そしてこれらのことをどのように判断するのかを確認していきたいと思う」


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