
ニトリは以前から家電を販売していましたが、これまではコンパクトで機能も最低限といった単身者向け家電が多く、これだけ本格的な家電をこのような価格で発売したのは業界的にも衝撃でした。
今回は、ニトリが家電業界へ参入した背景と、間もなく迎える新生活シーズンにチェックしたい3つの商品について解説します。
エディオンとの資本提携など、家電に本腰を入れていたニトリ
実はニトリは2022年時点でエディオンと資本提携するなど、家電業界への本格参入を見据えた布石を打っていました。そもそもニトリは、家具やインテリア、生活雑貨などホームファッションを扱うメーカーですから、ここに家電が加われば、暮らしに必要な一式をニトリだけでそろえることができるようになります。2024年11月に行われた発表会でも、今後ますます家電事業に力を入れるとして、現在は80〜90店舗で展開している家電売り場も3年後には全店舗に広げていきたいとしています。
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その点、ニトリは経験を積んだ大手家電メーカー出身者を多く採用し、テクニカル面を強化。さらに、大手メーカー製品に搭載された機能の中で、“なくてもよい”機能を省き、既に確立されたニトリの生産・流通一貫体制に乗せることで、価格的魅力も実現しているのです。
「10kgドラム式洗濯乾燥機」はコンパクトなサイズ感も魅力
ここからは、ニトリで特に「買い」だと思う、新生活におすすめな家電を3つご紹介します。
まず「買い」と考えるのは、やはり「10kgドラム式洗濯乾燥機」(税込9万9000円)です。ニトリによるとドラム式の平均価格は22万円なので、その半額以下で買えるのは魅力的! 当然、乾燥機能もついているので、洗濯から乾燥まで一貫して任せられ、家事をする時間が取りにくい単身者にピッタリです。
さらに、サイズがコンパクトなのも魅力。本体サイズが幅60×奥行59.5×高さ85.7cmと、幅も奥行きも60cm以内なので、今まで設置スペースが足りなくてドラム式を諦めていたという人もこれなら置けるかもしれません。
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持ち運びもラクラク!「コードレススティッククリーナー」
エディオンと共同開発した「コードレススティッククリーナー」(税込1万9900円)も使い勝手抜群です。本体重量が1.1kgと非常に軽く、さっと手に取ってさっと掃除するのに重宝します。軽い分、かけ応えを感じにくいのですが、目の前にあるゴミはホコリでも粉でも糸くずでも一発で吸引でき、吸い残しがありません。フローリング中心の家なら、これ1台でも十分掃除が済ませられます。
さらにヘッドがコンパクトなため、狭い場所にも入りやすく、家具のまわりにくるくると回り込んで掃除をすることも可能。棚やベッドの下など低い場所も楽に掃除できます。
軽量なので、階段掃除をしたり、1階と2階の掃除を1台で済ませたいときに軽々持ち運べるのもうれしいポイント。さらにダストボックスを外さず、ワンタッチで捨てられる点でも工夫が感じられました。
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4枚同時に食パンが焼ける「スチームオーブントースター」

新生活で用意しておくと便利なのがオーブントースター。トーストはもちろん、ピザや餅、グラタンを焼いたり、ちょっとしたオーブン料理が作れるなど、何かと活躍してくれます。
エディオンと共同開発した「スチームオーブントースター」(税込6490円)も、なかなか優秀な商品。上下に各2本・合計4本のヒーターを搭載し、うち2本は中まで熱が伝わる遠赤外線ヒーターです。しかもスチーム機能付きなので、外はカリッと、中はもっちり熱々のトーストが焼き上がります。
庫内も広く、食パンが同時に4枚焼ける大きさがあるので、直径23cmまでのピザが焼けるほか、グラタン皿がすっぽり入る大きさなので、オーブン料理も楽しめます。
高級モデルのように自動メニューはついておらず、できるのは温度と時間をダイヤルで設定することだけですが、温度は100℃から設定できるので、温度設定に慣れさえすれば、自炊も捗ることでしょう。
(文:田中 真紀子(白物・美容家電/育児用品ガイド))