



私は実家で話を切り出しましたが、両親は私の真剣な態度をちゃかすように顔を見合わせて笑っています。いざとなると家族の意見が合わず、悩んだり揉めたりするものです。だからこそ私は、今のうちに話したいと思っているのですが……。


大切な両親のことだから、きっと私と同じくらい真剣に思って一緒に考えてくれるはず……。私は弟に電話して、自分の考えを伝えることにしました。弟は進学を機に上京して、今は奥さんと幼い子どもたちと暮らしています。



親の介護が必要になってから、その負担をめぐって家族間のトラブルが起きる……。そんなケースを私は仕事でたくさん見聞きしてきました。そのたび私は、どうして親がまだしっかりしているうちに決めなかったんだろう? と感じていたのです。
私は弟と違って近くに住んでいる分、両親にはたくさん助けてもらいました。だからもちろん両親のことは私が中心となって面倒をみていくつもりです。けれど弟が、こんなにもキッパリと協力を断ってくるなんて思いもしませんでした。
|
|
【中編】へ続く。
原案・ママスタ 脚本・rollingdell 作画・なかやまねこ 編集・井伊テレ子