
朝の忙しいタイミング、「保育園」や「幼稚園」に行きしぶるお子さんたちの対応に頭を抱える保護者は多い。
そんななか、「息子が速攻準備して保育園行けるようになって嬉しい」とつぶやき、ダンボールビーダマン工作・発明(@dandanb_dama)さんがX(旧Twitter)に投稿した動画が大きな話題になった。
1480万回以上表示され、15万以上のいいねがついた動画に映っていたのは、ダンボール製の「改札」に「おもちゃのICカード」をかざし、嬉しそうに微笑む幼い男の子の姿!
クオリティの高い「ダンボールの改札」と、小鉄(鉄道好きの子ども)だという男の子の楽しそうな笑顔に、多くの称賛の声が殺到した。
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子も親も笑顔に!「早くして!」じゃない解決法
「クオリティ高い!」
「よく出来てますね!毎朝楽しそう」
「すごい!技術って、こういう優しさのためにあるんだなぁって感じました」
「『早くして!』ではない解決法!」
多くの絶賛の声が集まった「ダンボールの改札」は、おむつが入っていたダンボール箱のリサイクル。しかも、なんと下部が息子さん専用の「靴箱」になっているという。
おもちゃの「ICカード」がピッと鳴る仕組みや製作費など、気になる「ダンボールの改札」について、ダンボールビーダマン工作・発明さんにお話を聞いた。
「ムック本の付録」から着想
ーー息子さんは毎朝、保育園に行くのをぐずっていたそうですね。
「息子は3歳なのですが、保育園よりもママやパパがいる(と思っている)家で遊ぶのが好きなようで、毎朝、『今日は保育園ない日?』『まだ行かない時間?』と聞いてくる日もあれば、『ぎゃーー!』となる日もあり、親子で朝から疲労困憊な日もあります…」
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ーーイヤイヤ対策としてなぜ「ダンボールの改札」を作ろうと…?
「実は『ICカード』の部分は、鉄道好きの息子が祖母からもらった講談社の子ども向けのムック本の付録なんです。右側のボタンを押すと、発車メロディやICカードのチャージ音が鳴ったり、専用のカードをかざすといくつかの種類のタッチ音が鳴る、とっても楽しい付録です。
息子が大興奮で遊んでいる姿を見ていたので、これを使って本物みたいな改札機を作ったら楽しいのでは?と思いました。その頃、通園をイヤイヤしていたこともあり、玄関にこれを置いたら楽しく外出出来るかなと思ったのがきっかけです」
ポイントは…改札を通る時の「ワクワク」
ーー制作にかかった時間や費用は…?
「制作期間は約2週間ほどで、ダンボールはおむつの空き箱などを使ったので、ICカード部分の付録の値段を除くと、製作費は装飾に使った1000円ほどだと思います。
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実は制作の途中で息子に作品を発見されてしまい、自分の中ではまだ7割ぐらいの完成度なんです。でも息子に見つかった以上、破壊と修理のサグラダ・ファミリア状態だと思うので、もうこれで完成形にします(笑)」
ーー下部が息子さん専用の「靴箱」になっているのもいいアイデアですね。
「改札って、メンテナンスしている時に横側がぱかっと開いている姿を駅でも見ると思うのですが、それが私、大好きなんです。なので、改札の側面のワクワク感を出せるように工夫しました。歯車型の画用紙を貼って機械を表現したり、紙のチケット用の箱などを収納しました。
紙のチケットの場合、自動で排出する仕組みは作れないので、チケットを取り出す代わりにティッシュを取り出せるようにしたところも工夫したポイントです」
◇ ◇
この「ダンボールの改札」を玄関に設置してから、息子さんは毎朝ウキウキで通園の準備をしているという。
「今までよりも玄関に向かうスピードが上がり、ぱっと靴を履き、さっとICカードを出して改札をニコニコしながら通る姿は、さながら大きな商談を終えたサラリーマンのようで、陰から見守る私も嬉しくなります」(ダンボールビーダマン工作・発明さん)
(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・はやかわ リュウ)