鹿児島5人殺害、二審も死刑=責任能力認定―福岡高裁宮崎支部

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2025年03月13日 17:01  時事通信社

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時事通信社

 鹿児島県日置市の民家で2018年、親族ら男女5人が殺害された事件で、殺人などの罪に問われ、一審で死刑判決を受けた岩倉知広被告(45)の控訴審判決が13日、福岡高裁宮崎支部であった。平島正道裁判長は、完全責任能力を認めた一審鹿児島地裁の裁判員裁判判決を支持し、被告側控訴を棄却した。

 弁護側は一審判決後の精神鑑定を基に、被告の行動の基盤には統合失調症による妄想があり、事件当時は心神耗弱状態だったなどとして、死刑回避を訴えていた。

 平島裁判長は「精神障害の影響は、あっても軽微なものにとどまる」として、一審同様に完全責任能力があったと認定。その上で「身勝手な理由から5人もの命を奪った結果は極めて重大だ」として死刑はやむを得ないと結論付けた。

 判決によると、岩倉被告は18年3月31日〜同4月6日、日置市の祖母=当時(89)=宅で、祖母と父=同(68)=の首を絞めるなどして殺害。遺体を空き地に遺棄し、様子を見に訪れた伯母=同(69)=ら3人も殺害した。 
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