
全国銀行協会の福留朗裕会長(三井住友銀行頭取)は13日、任期中最後の定例記者会見を開き、貸金庫窃盗などの不祥事が相次いだことについて、「信頼をビジネスの根幹とする金融機関にとって存在意義に関わる重大な課題」と指摘。信頼回復のため「不断の努力が不可欠だ」と強調した。
三菱UFJ銀行などで発覚した貸金庫からの顧客資産窃盗を受け、自民党の金融調査会は先月27日にまとめた提言案で、貸金庫の中身を金融機関が確認できないことなどを問題視した。
福留氏はこれに対し、「貸金庫は貴重品や重要書類を、プライバシーが確保された環境で保管したいというニーズを前提にしたサービスだ」と説明。その上で、関係当局と連携しながら管理体制の見直しを検討する考えを示した。