『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話』(コニシナツコ著/KADOKAWA) 絶賛婚活中の脇田アイコ34歳がマッチングアプリで出会ったのは、「1円単位のワリカン」年下男子・こうき。「女はおごられると大事にされてると感じるんです!」と主張しても「それって対等じゃなくないですか?」と返す彼に、固定観念を覆され、いつしか惹かれ始める…。古い価値観をひきずっているアラサー婚活女子が、合理主義な理系男子との恋を通じて価値観をアップデートしていくラブコメディマンガ『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話』(KADOKAWA)が話題を呼んでいる。様々な経験を経て変化していく主人公・アイコの恋愛観、結婚観を通じて、読者に伝えたい想いについて、著者のコニシナツコさんに聞いた。
【画像】「これは事故な!」会社の同期とのワンナイトという黒歴史…■『「女はおごられて当然」と思ってる昭和引きずり女が、婚活した話』コニシナツコさんインタビュー【3】
――本作では、主人公アイコの結婚観も友人や両親と関わることで揺らいでいきます。今はいろいろな形、考え方がある結婚ですが、「結婚」についてどのようなご意見をお持ちですか?
【コニシナツコさん】「結婚」って、自分でもなんでしたいのかわからないけど、「しなくてもいい」とも思い切れなくて悩んでいる人が多いのではないかと思います。アイコのように養われたいから結婚したい、周りがそういう空気だから結婚したい。という理由の人もいるかもしれません。それに気づいて「じゃあしなくていいや」と思うならしなくてもいいし、それでも一度したければしてみるのもありだと思います。してみて、初めて気づくこともあるでしょうから。
――本作の中で、コニシさんの印象に残っているエピソードや一場面を教えていただけますでしょうか。
【コニシナツコさん】こうきがアイコを駅まで送ってくれたシーンです。待ち合わせ時はこうきがアイコの最寄り駅までいくことに理屈をこねて否定していますが、アイコとのやり取りを経て初めてこうきが少しアイコに歩み寄るシーンだからです。
――本作はまだまだ物語が続いていきますが、今後の二人について、教えていただけることがありましたらぜひ教えてください。
【コニシナツコさん】新たなキャラクターの登場や関係のフェーズの変化によって2人の間に様々な壁が現れていきます。2人がどうやってそれを乗り越えていくか、楽しみにしていただければと思います。
――最後に、本作を手に取る読者のみなさんへ、メッセージをお願いいたします。
【コニシナツコさん】奢り奢られ問題はネット上で常に論争を巻き起こしていますし、アイコのように奢られたい派の女性は叩かれがちです。だから大きな声では言えないけれど、やっぱり「奢られたい」「養われたい」「自分でもよくわからないけどとにかく結婚したい」と思っている女性はまだまだ多いのではないかと思います。私はそういう女性たちを否定したいわけではありません。私自身そうだったわけですから。ただ、アイコと一緒に考えてみて欲しい、そしてどう感じたかを教えてもらいたいです。読者と作者と主人公で、一緒に考えていける作品にしていきたいです。