第48回日本アカデミー賞授賞式が14日、都内で行われ、横浜流星(28)が「正体」で最優秀主演男優賞を受賞した。18年の映画「青の帰り道」で出会った盟友・藤井道人監督(38)は最優秀監督賞、吉岡里帆(32)は最優秀助演女優賞と、「正体」が獲得した3冠はいずれも初の最優秀賞受賞となった。日刊スポーツ映画大賞で作品賞、監督賞、主演男優賞の3冠を獲得した「侍タイムスリッパー」(安田淳一監督)が最優秀作品賞を受賞した。
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横浜は、檀上で声を震わせた。20年に自身が新人俳優賞、藤井監督の監督作「新聞記者」が最優秀作品賞を受賞したことに触れ「出会って10年になります。5年前に自分は新人俳優賞を受賞し、藤井さんは『新聞記者』で最優秀作品賞。心の底から喜び、一緒にこの場に立ちたいと思った。藤井組で、この場にいられることが自分の中で大きな意味がある」と口にした。
「正体」では、死刑判決を受けて逃走を続ける殺人事件の容疑者を演じた。逃走する中で“5つの顔”を作る難役だったが、スピーチでは「芝居は本当にうまくないし、人間も遊びがなく頑固でつまらない人間」と自身を評した。その上で「毎日、芝居のことを考え、作品命で本気で身命を賭す覚悟の向き合いが少し、認めていただいた」と感謝した。
藤井監督の感慨も、ひとしおだ。「新聞記者」は3冠を達成したが「5年前は、3年前に急逝した河村光庸プロデューサーに連れてきていただいた新人の気分。5年たって、やはり自分の仲間達と立ちたいと勉強し直した」と口にした。
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横浜は「若輩者ですが映画業界のさらなる発展のために尽力して参ります」と誓った。【村上幸将】
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