投手転向を発表したジョーイ・ギャロ(写真=GettyImages)◆ 強肩強打の外野手が投手として再起へ
現地時間16日、シカゴ・ホワイトソックスがジョーイ・ギャロ外野手(31)の放出を発表。その直後、ギャロが自身のX(旧ツイッタ―)にて投手へ転向することを明らかにした。
ギャロは2012年のドラフトで球団1巡目指名を受けてレンジャーズに入団し、2015年にMLBデビュー。将来有望な長距離砲として期待され、2017年から2年連続で40本塁打を放つなど10シーズン通算208本塁打をマーク。2019、2021年にはオールスターゲーム出場も果たした。
しかし、2021年途中にヤンキースへ移籍してから成績が下降線を辿り、以降はドジャース、ツインズ、ナショナルズと渡り歩いた。昨季は76試合に出場するも、打率.161、10本塁打、OPS.613とMLB定着後ではワースト水準の成績に終わり、今春はマイナー契約でホワイトソックスに移籍。招待選手としてメジャー昇格を目指していたが、オープン戦で20打数2安打と低迷が続き、自ら退団を申し入れたという。
近年ではブルージェイズ、タイガースなどで外野手としてプレーしたアンソニー・ゴーズが2017年から投手へ転向。2021年にガーディアンズでリリーフ左腕としてMLB復帰を果たし、昨季まで通算31試合に登板。2021年の東京五輪、昨年11月のプレミア12ではアメリカ代表に選ばれ、今季もメッツとマイナー契約を結んでいる。
昨季途中には、レイズやエンゼルスなどでプレーしたブレット・フィリップスが投手としてヤンキース傘下に移籍。今春にも強肩外野手タイラー・ネークインが投手としてガーディアンズとマイナー契約を結ぶなど、MLBの元外野手が投手に移るケースは増えている。
MLB有数の強肩で知られるギャロは2020年に外野からの送球で最速99.3マイル(約159.8キロ)、平均94.9マイル(約152.7キロ)を計測。2021年にはシーズン14補殺を記録し、2年連続でアメリカン・リーグ外野手部門のゴールドグラブ賞に輝いた。その剛腕を武器に投手として再起を図る。