Windows PC版の「Google Play Games」が“PCネイティブ”ゲームをサポート 2025年内に

0

2025年03月17日 19:01  ITmedia PC USER

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia PC USER

GDC 2025に合わせて、Googleがいくつかの発表を行う

 米国で3月17日から21日まで(米国太平洋時間)開催される「Game Developers Conference(GDC) 2025」に合わせて、GoogleがAndroid OSやアプリストア「Google Play」「Google Play Games」について幾つかの発表を行った。この記事では、Google Play Gamesの変更点を中心に紹介する。


【その他の画像】


●変更点1:WindowsネイティブのPCゲームを提供可能に


 現状、Google Play GamesではAndroid OS向けに開発されたゲームを配信している。同プラットフォームで配信されるゲームは、仮想マシン(VM上)で動くAndroid OS上で稼働する。


 モバイルゲームの開発者にとって、この仕組みはプレーヤーの裾野を広げる一助となるが、「PC(Windows)にはPCに最適化したゲームを配信したい」というニーズは満たせない。


 そこでGoogleはPCネイティブのゲームアプリを配信するためのツールを開発し、一部の開発者向けに先行提供していた。今回、GoogleはPCネイティブのゲームを提供する仕組みを2025年内に全開発者に提供することを表明した。


 提供範囲の拡大に伴い、Googleはアプリ内課金を始めとする専用APIを提供する他、モバイル(Android)向けゲームとPC用ゲームを同一の製品ページで提供できる仕組みを提供する。条件付きながらもPC用ゲームを配信する開発者に追加の収益を提供する機会も設ける。


 なお、PCをメインに展開する開発者を意識してか、この仕組みではPC向けゲーム“のみ”を配信することも可能だ。


●変更点2:PCへの配信が「オプトイン」から「オプトアウト」に


 現在、Google Play Gamesでは開発者がGoogleに掲載申請を行う「オプトイン」方式を採用している。Google Playにアプリを掲載できたとしても、PC向け(Google Play Games)に展開するには“もう一手間”かかる格好だ。


 そこでGoogleは今後、Google Playで公開しているゲームアプリを全てGoogle Play Gamesにも展開する。その上で、PC向けに「プレイ可能」「最適化済み」といったバッジを付けてプレイアビリティーのレベルを示すという。


 開発者は今後、Google Playに公開するゲームタイトルをPC向けに配信したくない場合は「オプトアウト」(公開除外)の手続きをする必要がある。


●変更点3:AMD製CPUのサポート拡大


 従来のGoogle Play Gamesは、基本的にIntel製CPUを搭載するWindows PCを前提としており、一部のタイトルはIntel製CPUでないと正常に動作しないこともあった。


 しかし、最近はコンシューマー向けを中心にAMD製CPUを搭載するPCも普及している。そこでGoogleはAMD製CPUのサポートの拡大を進めることを明らかにした。今後はAMD製CPUでも動作するタイトルが増える見通しだ。


 加えて、PCメーカーと協力してGoogle Play Gamesのアイコンをプリインストールする取り組みを進める他、「Google Play ポイント」をGoogle Play Gamesから直接使えるようにするなどプレーヤーの利便性を高める取り組みも進める。


●変更点4:Vulkanが公式APIに


 従来、Android OSではゲームの描画APIとして「OpenGL ES」を正式サポートしていた。昨今のゲームグラフィックスの高度化を受けて、3月14日(米国太平洋時間)から「Vulkan」も正式APIとして加わることになった。


 Android OS自体は既にVlukanをサポートしており、今回の正式API化によってVlukanのより高度な機能を使いやすくなるという。ただし、VlukanのAPIを“どこまで”使えるかは、OSのバージョンやグラフィックスドライバなど、端末のシステムソフトウェアにも依存する。Googleによると、「Android 16」以降では全てのグラフィックス処理をVlukanで処理する端末が増える見通しとのことだ。



    ランキングIT・インターネット

    前日のランキングへ

    ニュース設定