近年、子ども向けのプログラミング教育が急速に普及しています。2020年度からは小学校のプログラミング教育が必修化されていますが、実際「プログラミングの学習が将来にどのように役立つのか」については、まだ具体的なイメージが持たれていないことも少なくありません。
プログラミングを学習することで、論理的思考力や問題解決能力に加え、創造力や自分のアイデアを形にする力、総じてプログラミング的思考力が養われます。こうした力は、やがて実際の社会課題を解決したり、新しい価値を生み出したりする場面で発揮されていきます。
たとえば、小学生のときにゲーム作りを通してプログラミングを学んだ子どもが、大人になって教育アプリを開発したり、障がい者支援のための音声認識ツールを生み出したりすることがあります。また、データ分析やAI技術に触れたことで、環境問題に対応するエネルギー最適化システムや、高齢者向けの健康管理アプリなど、社会課題を解決するビジネスモデルを考案することもあります。こうした実例は、決して特別なことではありません。実際、世界的なスタートアップの多くも、「子どもの頃からの興味や体験」を原点にしています。
つまり、小学生・中学生の頃からのプログラミング学習を通じて、
1. 「自分で考える力」
2. 「自分で答えを導く力」
3. 「自分で何かを作れる力」
といったような力が芽生え、これらが未来のビジネスの可能性を生むのです。
また、近年急速に進化する生成AIも、これからのビジネスシーンで欠かせない存在です。しかし、AIを正しく使いこなすには「AIが出した答えをどう判断するか」という基礎的な力が必要です。プログラミングを通して「論理的に考え、情報を取捨選択する力」を養っておくことが、AI活用とセットで未来のビジネスを生み出す基盤になります。
プログラミング教育に携わる成沢はまる氏も、子どもたちがAIの出力結果をそのまま受け入れるのではなく、まずは基礎的なプログラミング的思考力を身につけることの重要性を指摘しています。生成AIの出力結果を判断する基礎知識がないと、誤った情報をそのまま信じてしまう可能性があるからです。そのため、プログラミングの基礎をしっかりと学び、プログラミング的思考力を養った上で、生成AIを活用するのが理想的です。
|
|
これからの時代、生成AIをはじめとする先端技術が社会に大きな変化をもたらします。その中で、自分で考え、判断し、行動できる力を持つことが、より一層重要になっていきます。
プログラミングを通して子どもたちに届けたいのは、「できた!」「分かった!」という小さな成功体験の積み重ねであり、それらが「自分の力で社会を変えられる」という確かな自信へと育っていきます。そして、子ども達はやがて、AIと連携した新たなビジネスや、地域課題をテクノロジーで解決するサービスなど、これまでにない価値を創造する存在になっていくはずです。
子ども時代から「課題を見つけ、自分で解決策を考え、形にする」経験が、未来の社会を支える土台となるのです。
インタビュー協力:プログラミング教室「プログ―パーク」 成沢はまる氏
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 My Best Pro 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。
なぜ春はパンが売れる?何かと忙しい新年度に向け手軽な朝食!毎朝を彩るみんなの「推しトースト」は?プロに聞く「美味しくなる」裏ワザも(写真:TBS NEWS DIG)44
なぜ春はパンが売れる?何かと忙しい新年度に向け手軽な朝食!毎朝を彩るみんなの「推しトースト」は?プロに聞く「美味しくなる」裏ワザも(写真:TBS NEWS DIG)44