ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)/2025MotoGP第2戦アルゼンチンGP 決勝 3月16日、2025年MotoGP第2戦アルゼンチンGP MotoGPクラスの決勝レースがアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで行われ、ホンダHRCカストロールのジョアン・ミルは9位、ルカ・マリーニは10位でフィニッシュした。
初日から速さを見せたホンダ勢は、予選でヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)が3番手、ミルもQ2に進出し10番手を獲得。スプリントでは、ミルが堅実なレース運びで8位、ザルコも1周目でポジションを落としたが、優れたレースペースで4位でフィニッシュした。
26周の決勝レースは、ふたりとも前後ミディアムタイヤを選択。ミルが10番グリッド、マリーニが16番グリッドからポイント獲得を狙う。スタート直後に上位ライダーがクラッシュし、ミルが8番手に、マリーニも14番手にポジションを挙げた。
ミルは、序盤からペースの上がらないペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)と下位から追い上げてきた小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)と三つ巴のバトルを繰り広げた。小椋が抜け出した6周目以降は、アコスタとの一騎打ちとなったが、11周目に先行を許し10番手でレースを折り返した。
一方でマリーニは、6周目にジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)、10周目にアレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)をオーバーテイクし、11番手に浮上。リンスを引き離しつつ、約4秒前方のミルとの差を詰めていった。
ミルは結果的に10番手でフィニッシュ。マリーニは最終的にはミルのわずか0.2秒後方まできており、11番手でゴールした。小椋の失格により結果的に9位と10位となり、トップ10には入れている状態だ。ザルコは6位でフィニッシュしているため、今後はさらに上位でバトルを繰り広げる可能性が高い。
ジョアン・ミル(決勝:9位)
「このコースではタイヤマネジメントが重要になることを認識していたし、序盤はそれが可能なグループに入ることができた。ブレーキング時のポジション維持も快適に行い、ザルコやバニャイアのすぐ後ろにつけながら良い走りができていた。でも、レースが進むにつれてバトルが激化し、終始ブレーキング区間で自分のポジションをディフェンスする必要があった」
「その結果、タイヤをかなり使い込んでしまった。正直なところ、もっと上位でフィニッシュできた可能性があるので少し悔しい。しかし、それでも争いの中に身を置き、皆としっかり戦うことができた。良い結果だったけど、もっと上を目指したい。そう思えるのは、僕たちが順調な進化を遂げている証拠でもあるよ」
ルカ・マリーニ(決勝:10位)
「レース終盤のペースは非常に良かった。昨日と比べてマシンのセットアップを大きく改善できたし、チームは素晴らしい仕事をしてくれたね。スタートでミラーがスライドしてしまい、それを避けるためにラインを変更せざるを得ず、少し後退してしまったのは残念だった。そこから多くのライダーと戦いながら追い上げ、ミルとの差を約4秒まで縮めることができたけど、その過程でタイヤを使い切ってしまい、最後に10位を狙って抜く余力は残っていなかった」
「今回のレースで今後改善すべきポイントをいくつか見つけることができたから、次戦以降はさらに良くなるはずだ。全体として良い週末だったし、ホンダの状況は確実にポジティブな方向に向かっている。ただ、予選で何か改善策を見つけて、レース序盤のような状況を避ける必要がある。それでも、僕たちの仕事には大満足しているよ」
[オートスポーツweb 2025年03月18日]