WRC第3戦は雨季のケニアへ。ドライバーらは「水たまりがあると完走さえ難しい」と警戒/事前コメント

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2025年03月18日 17:40  AUTOSPORT web

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2025年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア レッキ中に牛に囲まれているカッレ・ロバンペラ
 3月19日(水)から23日(日)にかけてアフリカ・ケニアにて、2025年WRC世界ラリー選手権の第3戦『サファリ・ラリー・ケニア』が開催される。1953年初開催からの伝統を持つこのラリーは、今シーズン最初のグラベル(未舗装路)ラウンドとなり、3月のケニアは降水量の増える雨季にあたる。

 そんな第3戦に臨む各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。


■Mスポーツ・フォードWRT


●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)

「サファリ・ラリー・ケニアを本当に楽しみにしている。おそらくシーズンで僕が一番好きなイベントだよ。野生動物だけでなく、難しいコンディションなど、他の場所では見られない体験ができるからね」

「基本的には、背の高い草地を抜けるコースを走ることになる。そして大雨は本当に激しく、地形はつねに変化するだろう。それがこのイベントの特徴をさらに引き立てている」

「僕はこの挑戦を本当に楽しみにしている。チームも充分に準備できていると思うし、今週初めに充実した事前テストができたので、ラリーを順調に進めて良い結果を出したいと思うよ」


●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)

「この象徴的なイベントは、ドライバー、コドライバー、そしてマシンを限界までプッシュするものだ。この過酷な地形に挑戦できることに興奮しているよ」

「Mスポーツのスタッフは、マシンをサファリ仕様にするために懸命に取り組んでいるところだ。マシンにシュノーケルが付いているのを見るのもかなりクールだよ」

「僕もエオイン(・トレイシー/コドライバー)も、この冒険と、この先起こるどんなことにも立ち向かう準備ができていると思う」


●ジョルダン・セルデリディス(#9 フォード・プーマ・ラリー1)

「ケニアは僕がWRCで最高の成績を収めた場所だ。2022年には7位、昨年は9位だったんだ」

「もう一度挑戦して、またトップ10に入るためにベストを尽くすのが待ちきれない思いだ!」

「厳しいラリーであることはわかっているし、ステージを完璧に走りきる必要がある。それに、事前テストで確認した改善点も見せたいと思っているよ」


■ヒョンデ・シェル・モービスWRT


●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)

「サファリ・ラリー・ケニアは、他のどのラリーとも大きく異なっている。ギリシャのように荒れているが、天候や路面が急速に変化する可能性がある」

「現地は雨季なので、雨が降るとマシンと視界の両面でとても厳しい。地形は年々変化し、それに加えて新しいステージもある。それでも、クレバーなドライビングをすることが必要だ。マシンを労り、トラブルを避けることがその鍵になる」

「もちろん運も必要だが、今年はうまくいくと期待している。モンテカルロではペースが確実にあったし、そのことはスウェーデンでのパフォーマンスにもあらわれた。ケニアではさらに一歩前進し、表彰台でフィニッシュしたい」


●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)

「サファリ・ラリー・ケニアは、カレンダーのなかでももっとも厳しいラリーだ。全般的に道路はとても過酷で荒れているし、同時に超高速だ」

「石はどこからでも現れるし、あらゆることを予想する必要がある。リスクとタイムゲインのバランスを見つけることが大事だが、一筋縄ではいかないだろう。しかも、プッシュするには信頼できるマシンも必要になる」

「スピードは速く、シマウマやキリン以外に何も目に留まらないようなオープンな場所で競うことも多い。そのため、ペースノートを完璧にするのもとても難しい。それでも僕たちは、ケニアをトラブルのないイベントにして、大きなトロフィーを持って帰りたいと思っているよ」


●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)

「昨年のケニアでは表彰台に上がったが、ここは他のラリーとはまったく違うことを学んだよ。とくに、持久力においてマシンとタイヤの両方の管理が重要だ」

「本当に長いイベントなうえに非常に過酷なので、最速のクルーが毎回トップに立てるとは限らない。今回は僕にとって、新しいチームでの3回目のイベントで、ターマック(舗装路)とスノー(圧雪路)に続く3つ目の路面ということになる。あらゆるコンディションでマシンを学べるのは素晴らしいよ」

「マシンはケニアに向けた準備を進められている。今週末の目標は表彰台に戻ることだが、それはもちろん大きな挑戦だ。何が起きてもおかしくないので、ベストリザルトが出せるよう最善を尽くすよ」


■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)


●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「幸先の良いシーズンスタートを嬉しく思っている。けれど今はグラベルにフォーカスし、新しいタイヤについて学び直すことになるだろう」

「先週のテストでは、グラベル仕様の今年のクルマとタイヤに慣れることができたよ。サファリ・ラリーは、独特な条件が揃う特別なイベントで、ドライでも簡単ではないし、雨が降ったり水たまりができると完走することさえ非常に難しくなる」

「ここ数年、チームにとって素晴らしい結果が得られているラリーだが、個人的にはあまり得意なイベントではない。それでも可能な限り高い順位を目指し、優勝を狙って戦いたいと思っている」


●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「簡単なシーズンスタートではないが、戦いから離れているわけではない。グラベルラリーは、本来いるべきポジションに戻るための新たなチャンスになるだろうし、さらにハードにプッシュするよ」

「先週のテストではさまざまなことを試し、グラベルでのクルマとタイヤのフィーリングを確かめることがとても重要な課題だった」

「サファリは間違いなく、今シーズンでもっとも特別なラリーのひとつだ。サファリに行くのはいつだって本当に素晴らしいことで、今年も好結果を残さなくてはならないので、ふたたび良い結果を出せるように頑張るよ」


●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「スウェーデンは速さを示し、良い結果を残すこともできたのでいいラリーでした。ケニアに向けて良いフィーリングを得ることができました」

「サファリは特別なラリーですし、チームも毎年素晴らしい強さを発揮しています。つねにしっかりとクルマを準備をしてくれますし、信頼性も自分たちの強みであると思います」

「今年は走行距離が長くなり、新しいステージも加わるので、より厳しい戦いになるかもしれません。なので、レッキでペースノートをしっかり準備する必要があります。また、今年のクルマとタイヤに合わせたドライビングを見つける必要もありますが、テストではかなり良い感触が得られています」

「ケニアではいつも多くの応援をいただいています。もちろん今回もまた表彰台に上れるように頑張りますが、何が起こるかわからないラリーなので、しっかりと準備をしたうえでうまく対処する必要があります」


■TGR-WRT2


●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)

「シーズンの始まりは特殊なラリーが続いたので簡単ではなかった。ただ、ここまでのところは何回か良いステージタイムを記録し、ポジティブな瞬間を多く経験することもできたので、ケニアでもその流れが続くことを期待している」

「昨年はレッキを行うために現地に行ったので、どのような道であるのかは理解しているつもりだが、それでも大きなチャレンジには変わりない。ここ数年のチームの成績は素晴らしく、クルマはきっと強いはずなので、自分自身のパフォーマンスにも集中して取り組むよ」

「できるだけ多くの経験を積むことが今回の目標だが、このようなラリーでは何が起こるかわからないので、そのなかでベストを尽くすことも重要になる。厳しい戦いになると思うが、挑戦を楽しみにしているよ」

[オートスポーツweb 2025年03月18日]

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