
会社で上司から「今どきの若いモンは…」と呟かれてしまう場面を想像すると、年長者が若者を批判する言葉として使われるイメージが強いでしょう。ところが漫画『今どきの若いモンは』に登場する石沢課長の口癖は、その真逆です。部下を気遣い、励まし、温かく見守る素敵な言葉ばかりが飛び出します。
そんな石沢課長の名言を集めた投稿が、同作の作者である吉谷光平さんのX(旧Twitter)で『「今どきの若いモンは」が口癖の課長の話』として投稿され、話題になっています。
ある日、会社の新人・麦田は残業に苦しんでいました。同じ課の先輩や上司も残業していることで「帰りたくても帰れない」状態になっている麦田を見て、石沢課長は「今どきの若いモン真面目に働きすぎなんだよ」と声をかけます。後はやっとくからと麦田を気遣い帰すのでした。
また別の日の昼休み、手作り弁当の写真をスマホで撮影し、SNSに投稿していた麦田の隣に課長が来ます。麦田は一瞬、「俺の若い頃は休憩中も仕事してたぞ!」と怒られることを想像して身構えます。しかし課長が発した言葉は「今どきの若いモンは新しいものを使いこなせてすごい」という褒め言葉でした。さらに課長は、スマホの使い方を自分にも教えてほしいと部下に頼む素直な一面も覗かせるのでした。
|
|
またある時は、先輩社員の舟木から頼まれていた仕事が出来ていなかった麦田が、舟木から叱責されている場面に課長が現れます。課長はヒートアップする舟木に対して「舟木、タバコ」と言って屋上に連れ出すのでした。屋上で課長は舟木に対して説教をするかと思いきや、麦田を教育する立場でありつつ、いつも通り仕事もこなさなければならない舟木に寄り添い「今どきの若いモンは、一人で抱えこみすぎだ」と励まします。
一連のエピソードで見せる石沢課長の包容力に読者からは「部下を思う課長がかっこよすぎる」「こんな上司になりたい」などの声があがっています。そこで同作について、作者の吉谷光平さんに詳しい話を聞きました。
ー課長の口癖をまとめようと思ったきっかけは、やはりファンからの熱いラブコールでしょうか?
おっしゃる通りで、読者の方のご要望に応えてという所もあります。初期と現在とで話のスタイルが変わって課長の登場シーンが減ってしまったので課長ファンの方向けにまとめました。喜んでいただけたら嬉しいです!
ーデフォルメ調のイラストが可愛らしく、本編との雰囲気が少し違いますね。意図的に変えているのでしょうか?
|
|
特に意識していたわけではありませんが、話の雰囲気に合わせた結果、自然とこのスタイルになったのかもしれません。
ー課長の包容力が半端ないですが、モデルになった方はいるのでしょうか?
「こんな人いたらいいな」という理想の上司を描いています。今まで出会った素晴らしい上司の要素を組み合わせている部分もありますね。またサシで話すときにタバコに誘う場面は、僕が社会人になったばかりの頃の最初の上司がモデルになっています。その方が本当にかっこよくて、今でも印象に残っています。
(海川 まこと/漫画収集家)
|
|
- まいどなニュース
- まいどなニュース 関連ニュース
- 【漫画】「今どきの若いモンは」が口癖の課長の話…全編を読む
- 【漫画】「ゴミ新人には、ニコニコしながら放置が正解」「下位2割は捨ててもいい」 漫画が描く、過激な上司の“指導論”にネット騒然
- 【漫画】「コスパ悪い」と残業拒否!“効率優先”の新人が重大ミスで青ざめる リアルすぎる職場エピソード
- 【漫画】「いまから皆さんには30万円を奪い合っていただきます」就職試験で突如始まった“デスゲーム” 勝敗を分けたのは“最後5分間”の逆転トーク【漫画】
- 【漫画】「現代人でよかった」…小麦挽きが命がけだった中世 歯車に巻き込まれたり爆発も 過酷な「粉挽き小屋」の実態とは【漫画】