「香川照之でございます」22年以来のドラマ出演で挨拶 監督に「酷評される勇気ありますよね」

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2025年03月20日 18:46  日刊スポーツ

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「連続ドラマW 災」完成報告会に出席した香川照之(撮影・村上幸将)

香川照之(59)が20日、都内のWOWOWで行われた同局の「連続ドラマW 災」(WOWOWプライム、オンデマンドで4月6日から放送、配信スタート、日曜午後10時)完成報告会に出席した。香川は22年8月に、19年に女性へのハラスメントがあったと一部で報道され、TBS系「THE TIME,」の金曜MCなどを降板。ドラマへの出演は、2年7月期のテレビ朝日系ドラマ「六本木クラス」以来。冒頭で一礼し、「香川照之でございます。奇妙なドラマを短い時間の中で、その魅力を全て伝えられるか、定かではありませんが、努力したい」と語った。


「連続ドラマW 災」は、現代を生きる罪なき6人の主人公たちの人生を描く群像劇で、香川は気が付くと、それぞれの物語に紛れ込む、ある“男”を演じる。劇中では姿、口調、性格や所作も変えて6役を演じた。そのことについて聞かれると「6役、多いんですか? 今回、衣装合わせが1日で終わらず2日…いつまでたっても終わらない。僕は、衣装と髪形が1番の鍵だと思う」と振り返った。当時の髪形が「不評極まるロン毛だった」と口にしつつ「(ロン毛が)このドラマをやるために、だったくらい、いろいろいじって。衣装のたびにメイクさんが汗をかきながら毎回、作った」と言い、笑った。


監督・脚本・編集を務めた関友太郎、平瀬謙太朗の両監督は、22年の香川の主演映画「宮松と山下」を手がけた監督集団「5月」を構成する2人だ。「5月」は「だんご3兄弟」の作詞、プロデュースなどで知られる、東京芸大大学院映像研究科教授の佐藤雅彦監督が、研究室の5期生4人と「Cプロジェクト」と名付け、5人でカンヌ映画祭を目指して3年が経過した14年、短編映画「八芳園」が、同映画祭で短編コンペティション部門にノミネート。18年「どちらを」も同部門にノミネートされ、その後「3監督でやろう」と3人で作った会社だ。


香川は「『5月』というユニットは、初めてお世話になった時、監督が3人いらっしゃって驚いた。師匠の佐藤雅彦さんという鬼才がいらっしゃり、触れ合いながら撮影した仲。不思議な映画でございまして、豊かな時間を過ごさせていただいた」と、両監督との関係性を語った。その上で「『5月』というユニットは、主役なのに最もセリフが少ない脚本を書く天才。ありがたい。だから、主人公が何を考えているか分からない。どのようなことを考えているかが根幹になる。作品に触れた瞬間。確かに魅力があると思った」と語った。


そして「不明瞭で難解なピースが続く。(視聴者を)カタルシス(快感)で納得させるのが、ドラマではない。専門家、一般の観客がどう思うか? 酷評される勇気、ありますよね」と両監督に問いかけた。その上で「歴史に残るドラマになると自信を持って言うことができる」と自信を見せた。

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