
前回からの続き。俺(ショウゴ)は妻のヒトミと、生後7ヶ月になる息子のシンタとの3人暮らし。妻は現在育休中。日々の暮らしはとても幸せなのだが、間もなく来る自分の誕生日を考えると俺は憂鬱になってしまう。何を隠そう、俺は昔から手作りお菓子が大の苦手なのだ。でもそれを伝えたら、毎年頑張って手作りケーキで祝ってくれるヒトミのことを傷つけてしまうかもしれない。だからそんな素振りを見せず、我慢して乗り越えるようにしていた。

いつか言わなきゃいけないとは思っていた。けれどもしヒトミが「手作り」=「愛情」と思っていたら、「手作りを断る」=「愛情を受け取らない」になってしまうんじゃないかと懸念していたのだ。俺はその思いをヒトミに伝えた。


「手作りだけが愛情じゃない! 今度から手作りケーキはやめる。その代わりショウゴの好きな料理を作って、誕生日ディナーを贈るね!」こうして俺の誕生日はケーキではなく、俺の好きなメニューを食卓に並べることで落ち着いた。

夫婦になると距離が近いだけに言い出しにくかったり、気を使いすぎてしまったりすることがある。言えば済むだろうという問題でも、簡単に言えないこともある。ただ決してあきらめず、投げやりにならず、夫婦としてしっかり話し合うことが大事なのだろう。
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原案・ママスタ 脚本・渡辺多絵 作画・マメ美 編集・井伊テレ子