TRD U.S.A.がトランザム・シリーズに向け『トヨタ・カムリ』の新しいボディキットを発表 この週末にロードアトランタで2025年シーズン第2戦を迎えるTrans Am Series presented by Pirelli(トランザム・シリーズ)に向け、北米トヨタのモータースポーツ部門を担うTRD U.S.A.が『トヨタ・カムリ』の新しいボディキットを発表。活況を呈するTA2シリーズで2台がデビューすることとなった。
北米大陸でも“最古のプロ・ロードレース・シリーズ”として知られ、1966年に創設されたトランザムは、パワフルなアメリカン・マッスルカーと時代の潮流を汲む世界標準のGTクラスとの混走で成り立っており、現在は全米を股に掛けるナショナル・チャンピオンシップと、ウエスタン・シリーズの2本立てとなっている。
そんななかTRDが狙いを絞ったTA2シリーズは、コスト効率の高い専用開発プラットフォーム上にマシンが構築され、エンジンは一律で530PSに制限されることで、パフォーマンスを犠牲にすることなく耐久性を向上させることに。
そんな競技性と平等性、そしてエントラントが納得するレベルのコスト・パフォーマンスがバランスしたことで、シボレー・カマロやフォード・マスタング、ダッヂ・チャレンジャーなど60年代当時の“マッスルカー・ウォーズ”を再現するかのような盛り上がりを見せている。
年間50台以上のエントリーがあるTA2にて、改めてTRDは公式ボディメーカーであるファイブスター・レースカー・ボディーズやシリーズ関係者と緊密に協力し、トヨタ・カムリの設計、開発、製造に取り組んできた。
その集大成として、今週末のロードアトランタではシリーズの強豪ナイトロ・モータースポーツとジョイント。TRD配下のディベロップメント・ドライバーであるテイラー・ゴンザレスとトーマス・アヌンツィアータのためにモービル1カラーの10号車と、同じくGRのファクトリースキームをまとう90号車を用意する。
「TA2シリーズ用トヨタ・カムリのボディを公式に発表できることを大変うれしく思っている」と語ったのは、そのTRD U.S.A.でジェネラルマネージャーを務めるジャック・アービング。
「このボディはTRD、トランザム・シリーズ、そしてファイブスターなど多くの人々の熱心な努力の成果なんだ。我々TRDとしても、開発ドライバーが全国の有名なロードコースで質の高い練習を積み、有益なシートタイムを得ることができるため、TA2シリーズの価値を引き続き認識している。この新しいボディは現在そして将来にわたって、トヨタがトランザムに注いでいるコミットメントをさらに明示しているんだ」
同じくこのトランザム・シリーズを率いる名ドライバーのアンディ・ラリーも「この“CUBE 3 Architecture TA2 Series”のパドックに、新しいトヨタ・カムリのボディを迎えることができて大変光栄に思っている」と歓迎の意を示した。
「このトランザム・シリーズは、ストックカー・レースにおける未来のスター候補生の試験場としての誇りを持っており、数多くのトヨタ所属育成ドライバーたちが、トランザムで成功を収めるのを見れたのは幸運だった。彼らの有望な才能とメーカーのサポートを、このシリーズで組み合わせることができて光栄に思っている」
[オートスポーツweb 2025年03月21日]