
京都府在住の60代女性・Rさんの娘が4歳くらいだったころのことだ。
2人で縁日に行った帰り道、スーパーボールすくいで掬ったたくさんのボールを道に散らしてしまった。
すると、その道を走っていたダンプカーの運転手が......。

スーパーボールをすくいの後で(画像はイメージ)
<Rさんからのおたより>
今から30年ほど前のことです。娘が4歳くらいの時、近くで縁日があったので、ふたりでバスに乗って行きました。
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娘はスーパーボールすくいがとても気に入ったらしく、何回も嬉しそうにすくってビニール袋いっぱいに入れてもらい、帰りはそれをリュックサックに入れて、スキップをしながらバス停まで一緒に歩いていました。
道にスーパーボールが転がっていき...
途中、1個だけ手に持っていたスーパーボールを落としてしまって、拾おうとお辞儀の体勢をとったところ、リュックサックのカバーが開き、中に入れていたいっぱいのスーパーボールが、コロコロコロっと道路に転がっていってしまったのです。
道路には車が次々ときます。どうしようもなく、涙でぐしゃぐしゃになった娘と手を繋ぎながら、転がっていってしまったスーパーボールの行方を目で追っていました。
そこに1台のダンプカーが停まりました。運転手はイカつい顔をした大きな男性だった記憶があります。

娘と縁日に行った帰りに...(画像はイメージ)
その男性は後ろから来る車を停めて、スーパーボールを拾ってくれたのです。
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手の中にいっぱいのスーパーボールを娘のリュックサックに入れてくれて、頭を撫で撫で。
満面の笑みで手を振って、後ろの車にも帽子を脱いでお辞儀をし、プッとクラクションを鳴らして去っていかれました。
「ありがとうございました」とお礼は言いましたが、本当はもっともっと、お礼をいっぱい言いたかった。
私と娘の中ではしばらくの間、ダンプカーのヒーローでした。
娘は今はもう忘れてしまったようですが、私の中では今でもヒーローです。
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本当に、あの時はありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
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