カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2025年WRC第3戦サファリ・ラリー・ケニア 3月22日(土)、アフリカ・ケニアで行われた2025年WRC世界ラリー選手権の第3戦『サファリ・ラリー・ケニア』のデイ3はスペシャルステージ11から16までの走行が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位に立っている。TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチームのレギュラーである日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合4番手で大会3日目を終えた。
そんなデイ3を終えた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合7番手
「今日は本当にトリッキーだった。午後には大雨が降って、基本的にはアクアプレーニングばかりだったよ」
「スリーピング・ウォリアーには、ジェットスキーが必要だったと思うほどだ(笑)。それに、3速に入れても時速10kmくらいで走ることになり、前に進まなかった。岩や木などにぶつかってミスをしやすい状況だったから、なんとか通過できてよかったよ」
「そして後方のクルマにとっては、午後1本目のステージのコンディションは改善されていたと思う。でもその次のステージでは状況が悪化した。そのチャンスを僕たちはものにしたんだ」
「もし問題が多く起きていなかったら、僕たちはトップ5を争う速さがあったかもしれない。ただ、現時点でそうはなっていない。明日、明らかに大きなリスクを取るのは愚かなことだろう。何ができるのか、そして状況がどうなるのか見ていこう」
●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合13番手
「(午前のステージで)僕たちは急な左カーブを曲がっていたのだが、道路の真ん中に岩があって、それに当たってしまった。タイヤはパンクしたし、交換して1km走ったところで今度はステアリングアームが壊れた」
「だから僕たちはここでメカニックになって、ステージ上で修理をしなければならなかった。多分、20分くらいは失ったと思う」
「サファリは、ルーキーにとっては困難なラリーのひとつだと思う。要求されるドライビングはもちろん厳しいし、体力的にもきつい。でも、最後までやり遂げたらいい経験だったと言えるようなラリーでもある。最後まで集中して力を尽くそう」
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合3番手
「今日は難しい1日だった。いくつかの理由から、今日がどれだけ厳しい1日だったのか説明するのは難しい」
「(食あたりに見舞われて)ひどい夜を過ごした後で、僕はまったく気分が良くならず、集中力を保って仕事をするのに苦労していた。それでも僕たちは戦い続け、それが報われて3番手につけたんだ」
「今日の午後は究極のコンディションだったよ。これまでのキャリアで、このようなステージは見たことがない。これまでも厳しいサファリ・ラリー・ケニアを経験してきたが、今回は今までにないもっとも厳しいものだった」
●オィット・タナック(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合2番手
「今日は多くのことがあった。とくに午後は、完全にウエットでトリッキーなコンディションだった」
「そして残念ながら、またフロントガラスにトラブルが出た。車内に水が入ってしまったために、とても厳しいループになったんだ。しかもステージごとに状況が変化するので、どんな課題に出会うかもわからない」
「つねに戦って克服していかなければならない、新しい挑戦だらけだった。明日はもっとスムーズになるはずだが、場所によっては道路はすごく荒れているだろうね」
※アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)はデイ3出走せず
TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合首位
「非常に難しいコンディションだった。これこそ間違いなく、真のサファリだ。一晩中降り続いた雨で、朝もかなりトリッキーだった。そして、午後は雨が降ってきた」
「コンディションは恐ろしいほど安定せず、すべてに気をつけて走っていたつもりでも簡単にタイムを失ってしまったよ。最後のステージは泥だらけで前がまったく見えなかったし、なんとか乗り切ることができたので良かった」
「これだけのタイム差があっても、このラリーでは何も保証されていないも同然だ。明日もまた、厳しく荒れた戦いになるだろうし、何が起こってもおかしくない。最後まで集中し続ける必要があるだろう」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合5番手
「楽な1日ではなかった。午前は良かったが、何度かパンクに見舞われるなど運がなく、午後はさらに状況が酷くなった」
「スリーピング・ウォリアーの午後のステージではぬかるみで大きな石にぶつかり、サスペンションのどこかが壊れた。各ステージの前に修理を試みたが、それでもうまく行かなかった」
「何とかステージを走り抜いて、サービスに戻ることができたからよかったよ。明日もトリッキーなステージが続くし、多くのポイントを獲得できるはずだと思うので、ベストを尽くして戦う」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合4番手
「本当に悔しい一日でした。この2日間は体調不良でとても辛かったのですが、チームがしっかりサポートしてくれたお陰で走り続けることができました」
「ペースは良かったですし、ドライビングを楽しみながら良いタイムを出すこともできていました。何度かパンクをしたことでタイムを失ってしまったのは本当に残念ですが、ステージはまだ5本残っています」
「表彰台獲得まで30秒少々というタイム差は、このようなラリーではそれほど大きなものではないので、明日もプッシュし続け、その上でどうなるか様子を見たいと思います」
■TGR-WRT2
●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合6番手
「非常にトリッキーで、学びの多い1日だったよ」
「昨日とまったく異なる課題に直面し、濡れているところやぬかるんでいる箇所のグリップを予測したり、どの程度のスピードを出せるのか、どのようなラインを取ればいいのかを正確に把握するのが難しかった」
「午後はコンディションがさらに厳しくなったが、ペースを向上させることができたので良かった。過酷なコンディションでもドライビングを改善できたし、走行距離が増えれば増えるほど、フィーリングも良くなっていったよ」
[オートスポーツweb 2025年03月23日]