空港内農地の明け渡し命令=仮執行は認めず―千葉地裁
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2025年03月24日 21:01 時事通信社

成田国際空港会社(千葉県成田市)が、空港反対派の農業市東孝雄さん(74)を相手に、空港用地内にある農地の明け渡しを求めた訴訟の判決が24日、千葉地裁であった。斉藤顕裁判長は、市東さんが主張する土地の賃借権が成立した事実は認められないなどとして同社側の請求を認め、明け渡しを命じた。
確定前に強制執行できる仮執行については、長年農業を営んできたことなどを考慮して認めなかった。市東さんは控訴する方針。
この農地(約5700平方メートル)は、B滑走路への誘導路が「へ」の字にカーブする原因となっており、空港会社が2006年に提訴。もう1件の農地については同地裁が13年、同様に明け渡しを命じていた。
市東さんは判決後の集会で「全てを否定された許し難い判決。これからも闘っていく」と述べた。
同社は「主張が正当であると認められたと理解している」とコメントした。
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