
新婚のAさんは、結婚して初めて節分の日を迎えました。せっかくなので自分の好きなものを食べられるようにと、恵方巻きではなく手巻き寿司を作ることにします。そして仕事から帰宅した夫と食べ始めようとしたところ、夫は自分で巻こうとしません。それどころか「たまご焼きとツナよろしく」とリクエストをしてきました。
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Aさんはとりあえず夫の分を巻いて渡して自分の分を巻いていると、夫が「次はご飯の量もうちょっと減らして。ネタはマグロとアボカドで」と次の分をリクエストしてきます。Aさんが「私食べる時間ないじゃん」と言うと、「そういえばお母さんも同じこと言ってた」と一言。子どもの頃からお義母さんがすべてやってくれていたようです。お義母さんがやっていたことをAさんにも求める夫のクセはもう直らないのでしょうか。お笑い芸人から教師に転身し、現在はコーチングの専門家として活動する坂田聖一郎さんに話を聞きました。
ーなぜ実家の習慣を夫婦生活でも継続するような状態になったのでしょうか
おそらく夫の主張に対してAさんが反論しないことがこの状態の原因となっています。なぜなら夫婦関係というのはシーソーのようなバランスで成り立っているものだからです。
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そもそも夫婦に限らず人の性格とは、「やりたいことをやる!」という自分軸の人と、他人のことを気にする他人軸の人が存在します。そしてAさん夫婦の場合、Aさんが他人軸であるために夫の自分軸がすべて許容されてしまっているのです。
ーAさんはどうしたらよいのでしょうか
妻のセルフイメージ(自分軸)を高め、バランスを崩す必要があります。これまでは「はい、はい」と素直に聞いていたことを「それはいや」とはっきり主張することです。しかし、なかには「今までの関係性が崩れるのが怖い」となかなか主張できない方もいるかもしれません。ですが我慢をし続けると我慢の限界が来てしまい、いずれ関係は破綻してしまいます。
ーセルフイメージを高めるためには具体的にどうしたらいいのでしょうか
私はコーチングで対話による支援をしていますが、自分自身との対話が重要です。Aさん自身がどう思っているのか、どうしたいのかを見つめ直します。「自分は価値のある大切な存在である」という自己承認をすることが大切です。
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◆坂田聖一郎(さかた・せいいちろう)ドラゴン教育革命代表 愛知教育大学教育学部卒業後、東京NSC9期に入学。同期だった現在「しずる」村上純とコンビを結成するも解散。その後、愛知教育大学大学院に入学し大学院生の傍ら、定時制高校で非常勤講師として国語を教える。卒業後、愛知県豊田市の正規教員として小中学校に勤務。2020年7月には「株式会社ドラゴン教育革命」代表取締役に就任。2022年「ままためコーチング塾」をスタート。
(まいどなニュース特約・長澤 芳子)
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