
毎年国連が発表している「世界幸福度報告書」、いわゆる世界幸福度ランキングで、今年の日本は55位と前年の51位から順位を下げた。トップは8年連続フィンランド。世界一幸福な国の幸せの源として、フィンランド政府観光局は、サウナ文化もその一つ、とおススメスポットを紹介している。
国連の2025年版の報告書では、幸福度を高める要素として「社会的なつながり」や「分かち合いと思いやり」の重要性が改めて強調されている。フィンランドの暮らしに深く根づいたサウナ文化は、人々のつながりを育む存在として重要な役割を果たしており、90%のフィンランド人が週に1回以上サウナを楽しんでいるという。
幸福度に果たす役割の一つは、サウナの健康への貢献。筋肉のリラックス、睡眠の質の向上、血行促進など、その効能は古くから知られていて、フィンランドの民族叙事詩『カレワラ』には、病を蒸気で癒やす「サウナの神」が登場するほど。
もう一つの役割は、安心と安らぎの空間としてのサウナ。かつては出産や重要な決断など、人生の節目となる出来事がサウナの温もりの中で行われていたのだそうだ。共にサウナを楽しむことで深い会話が生まれ、社会的なつながりが育まれ、コミュニティーの一体感が強まる。
そして社会的つながりや帰属意識を深める場としてのサウナ。公衆サウナでは、世代を超えて人々が集まり、あらゆる話題について気軽に語り合うことができる。フィンランドの都市には公衆サウナが数多く存在し、公営プールやジム、さらにはオフィスやレストランにもサウナが設置されている。
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せっかく旅するなら、世界一幸福だと人々が感じる国で、手足を伸ばしてリラックスしながら自身の「幸福の源泉」を探ってみるのも悪くない。おススメの場所はVisit Finland(フィンランド政府観光局)のサイトで。