『第30回AMDアワード』授賞式に出席した桜井政博氏 (C)ORICON NewS inc. 優秀なデジタルコンテンツなどの制作者を表彰する『第30回AMDアワード』(主催:一般社団法人デジタルメディア協会)の授賞式が25日、都内で行われた。功労賞を有限会社 ソラ代表の桜井政博氏が受賞した。
【写真】授賞した喜びを語った桜井政博氏 受賞理由は「『大乱闘スマッシュブラザーズ』『星のカービィ』両シリーズを手掛けるゲームディレクター。『大乱闘スマッシュブラザーズ』では、人気キャラクターがジャンルやメーカーを超えて共演する革新的な対戦アクションを確立、『星のカービィ』では、独特のアクションを黎明期のゲーム機で実現、いずれも世界的なヒット作となった。2022年には『世界中のゲームの面白さを少しだけ底上げしたい』という想いから、ゲーム作りのポイントを語るYouTubeチャンネルを開設。ゲーム制作に興味がある人も、プレイするだけの人も楽しく学べる動画を300本近く公開している。ゲームの制作に加え、その成果を次世代につなげていく幅広い功績を讃える」という内容だった。
壇上では、モノリスをもらって笑顔を見せた桜井氏。「功労賞というのをいただいたのですが、どうも調べによると、ゲーム業界からはレジェンド枠。堀井さんと、宮本さん、久夛良木さん、シブサワ・コウさん、と。名前負けしてますね」と苦笑いしながらも「どうもありがとうございます」と感謝した。「『スマブラ』とか『カービィ』とかを作ってきたわけですが、先ほどは最近までやってきたチャンネルを紹介させていただきました。このチャンネルでは、今までのゲームディレクターのノウハウを世界中に無料でばらまくという非常に非合理的なことをしたんですが、それはなぜか。私、いろんな仕事にとても負けてると思います。貢献をしてるかもしれませんけど。例えばお医者さんには絶対かなわないです。その他にもインフラとか生産とかいろいろなお仕事がありますけれども、結局のところ、平和や健康が成り立たないと、全然こういうデジタルメディアみたいなものを楽しめないわけで。そこがまた気になるところです。だけど、我々がやってるこのデジタルメディアというのは、いろんな人にバフをかけることができる非常にやりがいのあるものなので、ぜひ皆さん頑張ってほしいなと思います。そういう思いで、チャンネルで無料配布しました」と深い理由を語っていた。
■『デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー’24/第30回AMDアワード』主な受賞一覧
【大賞/総務大臣賞】『ゴジラ-1.0』
【AMD理事長賞】Netflixシリーズ『地面師たち』
【優秀賞】HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』、駅ピアノ 空港ピアノ 街角ピアノ、『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』、『ゴジラ-1.0』、「スマートフォンAQUOS」CM『ああ、松田優作に、使って欲しい。』、ニンテンドーミュージアム、Netflixシリーズ『地面師たち』、「Bling-Bang-Bang-Born」、Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)、『ラストマイル』
【功労賞】桜井政博(有限会社 ソラ代表)
【江並直美賞(新人賞)】押山清高(アニメーション監督・アニメーター・株式会社ドリアン)
【リージョナル賞】『みんなの防災アプリ』
【30周年特別賞】村井純(慶應義塾大学 教授)